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バンパー補修は研磨が成功のカギ!【クルマDIYの強化書】

【特集】クルマDIYの強化書

なかなか思うように出かけられない “おうち時間”を利用して、愛車のグレードアップを自分の手でやってみよう!というDIY企画。上手くできれば経済的だけれど、リスクがないわけではない。無理はせず、安全な場所で楽しもう!

■こすり傷は自分でも目立たない程度には修復できる

愛車のバンパーやボディをうっかりこすってしまったとき、まず頭に浮かぶのが修理代のこと。数センチの小さなキズを簡易板金で直しても3万円程度かかることはめずらしくない。そこで提案したいのが自分自身での補修作業。道具をそろえて手順通りに行えば、プロ並みとはいかなくてもキズや補修跡が目立たないレベルには仕上げられる。必要なアイテムが多いため初期投資は必要だが、繰り返し使用できるためかなりの節約になる。

作業上で特に注意をしたいのはスプレー。ある程度の慣れは必要だが、できるだけムラなく均一に塗りたい。下地処理の磨きや仕上げのコンパウンドを根気強くやることで美しくつややかに仕上げられる。

■補修の手順をわかりやすくサポート

99工房
「補修ナビ」

ソフト99コーポレーションがDIY補修初心者向けに用意しているサイトが「補修ナビ」。補修に必要な製品を検索したり、DIY補修の作業手順などを見られる。必要な道具が直販サイトから一括購入できるのも便利。

▲エンジンルームやドアの内側、ピラーなどには「コーションプレート」が貼られており、車台番号などとともに「カラーナンバー」も刻まれている。これに基づいてカラースプレーを作成できる

 

【補修ナビで必要な商品を探す】

①最初にイラストの中から補修したい場所を選択。ボディ、バンパー、アルミホイール、マフラーから選べる。

 

②バンパーを選ぶと、補修したい場所の状態を選択する画面が現れる。なるべく近い状態のものを選ぶ。

 

③仕上がりレベルを「近くから見ても目立たない」「とりあえずキズが隠せれば良い」の2種類から選択する。

 

④カラー情報を入力する画面に切り替わるので、コーションプレートのカラーナンバーをリストから選ぶ。

 

⑤適合するボデーペンの品番を表示したら補修方法の確認ができる。写真とともに詳しい解説が表示される。

 

⑥補修に必要な商品リストを確認できて、直販サイトからの購入も可能だ。

 

■ソフト99「補修ナビ」を参考にバンパー補修に挑戦!

今回補修するのは、リヤバンパーの角にある、壁にこすってできた数カ所のキズ。数ヶ月放置していたものだ。

 

▼使用するアイテム=合計1万5332円

▲A.ボデーペンプラサフ B.ボデーペンボカシ剤 C.ボデーペン クリアー D.Myボデーペン(特注色)E.パテヘラ6枚セット F.パテ用ペーパーパレット G.バンパープライマーH.コンパウンドシート I.コンパウンド極細 J.コンパウンド細目 K.バンパーパテ【全塗装色対応】L.コンパウンド専用スポンジ×3点 M.マスキングテープ N.幅広マスキングシート O.液体コンパウンド P.耐水サンドペーパーセットM Q.サンドペーパー用研磨パッド R.シリコンオフ チビ缶

 

【補修手順】

難易度:★★★☆☆
作業時間:約360分

<手順1:下地研磨>補修作業前に車体の汚れを十分に落とし、耐水サンドペーパー150番でササクレを取り、周辺部と同じ高さまで研磨。

 

<手順2:脱脂>パテやペイントの剥がれ落ちを防ぐために、シリコンオフで塗装面の脂分を除去。スプレー後はタオルで拭き上げる。

 

<手順3:バンパープライマー>樹脂が露出している部分にパテの密着性を高めるバンパープライマーをスプレーする。樹脂素材には必要な手順だ。

 

<手順4:バンパーパテ塗り>バンパーパテをよく練り、キズの部分に押し付けるようにして一定方向に塗っていく。周囲の塗装面より少し高く盛り上げる。

 

<手順5:バンパーパテ研磨>パテを盛った部分を耐水サンドペーパー320番で研磨する。ある程度平滑になったら600番で仕上げる。

 

<手順6:脱脂>磨いた場所よりもやや広い範囲にシリコンオフをスプレーし、キレイなタオルで拭き上げる。

 

<手順7:マスキング>プラサフ塗装の準備として、補修する箇所の周囲を少し広めにマスキングする。幅広マスキングシートを使用。

 

<手順8:バンパープライマー>樹脂が露出している部分にバンパープライマーをスプレーする。ペイントの密着性を高めるために欠かせない作業だ。

 

<手順9:プラサフ塗装>プラサフをスプレーすることでカラーの密着性を高め、平滑にする効果がある。一気に塗らず数回に分けて重ねる。

 

<手順10:プラサフ研磨>表面が乾燥したらマスキングをはがし、さらに乾燥させて耐水サンドペーパー1000番で段差がないように研磨する。

 

<手順11:コンパウンド細目>カラー塗装前に下地作りとしてコンパウンド細目で磨く。塗装面周囲の変色、劣化した塗膜を落とし、塗装のノリを高める。

 

<手順12:脱脂>塗装の密着性を向上させるために、シリコンオフをスプレーしてキレイなタオルで拭き取る。

 

<手順13:マスキング>カラー塗装用のマスキングを行う。周囲に飛び散るので広い範囲を覆うこと。

 

<手順14:ボカシ剤>カラー塗装の直前にボカシ剤を広い範囲にスプレーすれば、塗装時に発生する白いざらつきを効果的に防げる。

 

<手順15:カラー塗装>ボカシ剤が乾かないうちにカラーペイントをスプレーする。一度に厚塗りせずに何度か塗り重ねていくのがコツだ。

 

<手順16:クリアー塗装>メタリック、パール、マイカ塗装の場合にはクリアー塗装を行う。カラー塗装よりも広い範囲に3~5回塗り重ねる。

 

<手順17:ボカシ剤>スプレー塗装した外周の白っぽくザラザラした箇所にまんべんなく濡れたように見えるまでスプレーする。

 

<手順18:乾燥>塗料が完全に乾くまで約1週間かかる。しっかりとした乾燥が必要となる。

 

<手順19:コンパウンド磨き>最後の工程となる磨き作業。コンパウンドシート→コンパウンド極細→液体コンパウンドの順に使用する。

 

完成!素人補修でも深くえぐれたキズを補修できた

<Before>

<After>

写真を見比べれば一目瞭然。キズが消え、周囲との違和感もなくキレイに仕上がった。

今回の手順は編集部が行った一例で、メーカーの推奨とは異なります。作業をする際は安全な場所を確保し、自己責任でお願いします。自信のない方は専門のショップを利用しましょう
※2021年3月16日発売「Car GoodsPress」94号74-75ページの記事をもとに構成しています

>> クルマDIYの強化書

<文/浜先秀彰 写真/澤田和久>

 

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