最近、料金の引き下げが話題となっている日本の大手モバイルキャリア。ワイヤレス業界で最大の規模と頻度で全世界のモバイル・ネットワーク・エクスペリエンスを分析するOpensignalは、「2021年4月-日本のモバイル・ネットワーク・エクスペリエンスについての分析報告書」を公開しました。
同レポートは、2020年12月1日から2021年2月28日までの90日間に、4Gと5Gの両方のネットワーク・テクノロジーで得られた実際の評価に基づくもの。各キャリアでユーザー体験はどう評価されているのか、チェックしてみましょう。
ビデオ・エクスペリエンスではSoftbankが圧倒
ビデオ・エクスペリエンスでは、Softbankがリードしました。前回レポートの79.1 (100点満点中) から上がって80ポイントのスコアで受賞した一方、楽天・NTTドコモともにユーザー・エクスペリエンスが大幅に向上しました。今回の調査では、楽天ユーザーはビデオ・エクスペリエンスが64.9ポイントから68.7に変化し、NTTドコモが77.2ポイントから78.8に向上。
大手3社 (au、NTTドコモ、SoftBank)では、いずれも「優秀」と評価されるエクスペリエンスをユーザーが享受し、その一方で楽天は「非常によい」の評価となったことが注目に値します。
NTTドコモがダウンロードスピードで業界最速
次に、ゲーム・エクスペリエンスではSoftBankが大差をつける結果となりました。SoftBankのスコア82.7は現在、競合を3ポイント以上リード。Opensignalの前回のレポートでは、SoftBankとNTTドコモの差は0.3ポイントと小さかったのですが、今回は大幅に差が開いたということになります。一方、楽天は今回79.1ポイントで、au (78.8ポイント) とNTTドコモ (79.4ポイント) との差は縮まっています。
この順位はOpensignalの前回のレポートと変わりませんが、NTTドコモのユーザーは52.3Mbpsから54.5Mbpsへと速度が向上。一方で、他3社のユーザーは、ダウンロード・スピード・エクスペリエンスに統計上の有意な変化は見られません。今後も、Opensignalの調査には引き続き注目していきましょう。
(文・Takeuchi)
- Original:https://techable.jp/archives/154600
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:takeuchi