Appleは、iOSおよびiPadOSのユーザーがアプリやWebサイトのトラッキングを拒否できる新機能「アプリのトラッキングの透明性(ATT)」を導入しました。ATTもしくは、それに相当するフレームワークがAndroidに搭載されることで、Googleは、米国のモバイル広告に費やされる年間1,300億ドル(約14兆1,983億円)の収益が損なわれるのではないかという社内の懸念に直面していると報じられています。
Google、新たなプライバシー機能を導入予定
Googleの社内文書を引用したレポートによると、同社はAndroidユーザー向けにアプリのトラッキングを制限する取り組みを進めているとのことです。Appleは、昨年の世界開発者会議(WWDC 2020)においてATTを発表しましたが、この機能は先日リリースされたiOS14.5及びiPadOS14.5から導入されています。
毎回、WWDCでは新しいプライバシー機能やユーザー保護機能を含むOSの新バージョンが発表されています。現地時間5月18日から開催される「Google I/O 2021」においても同様に、Androidの新バージョンの詳細や、その他の新技術の発表が予定されています。しかし、プライバシー機能については、マイナーな新機能のみの紹介にとどまるとのことです。
Googleは、今週開催される年次開発者会議において、携帯電話のプライバシーに関して小さな一歩を踏み出すようです。同社は、今後導入されるプライバシー管理機能を紹介する予定で、この機能によりユーザーはカメラや位置情報などへのアクセス制限を設定する画面に簡単にアクセスできるようになるとのことです。
Apple、ATTの導入で多くの反発
GoogleがAndroid版ATTの導入に難色を示しているのは、Appleが同機能の導入前後に、業界からの反発を受けたことが背景にあると考えられます。Facebookなどの大手企業は、ほとんどのユーザーがトラッキングを拒否する可能性があることから、この新しい取り組みが広告ビジネスへの脅威になることを懸念しています。
Appleはこのような懸念に対して、ユーザーは追跡を許すか否かの選択権をもつべきだという確固たる信念を示し続けています。
Source:The Information via MacRumors
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- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania