<&GP編集部員が買ってみた!使ってみた!>
ここ数年愛用していたお気に入りのバックパックのショルダーストラップが、昨年破けたのです。愛着があるので使っていたのですが、裂け目が広がり、中のスポンジが見える状態になってきたので、泣く泣く代わりのモデルを探すことに。
使いやすかったので同じ型でも…と一瞬思いましたが、同型ではやっぱりテンションが上がりません。せっかくなので、これまで買ったことのないタイプにしようと思って探していると、目がついたのが、この記事で紹介したサヴォッタの「ヤーカリ」。
直営店に見に行くと(Webでは売り切れだったので)ちょうど置いてあり、試着したり、触ったりして悩んでいたところに悪魔のささやき。「残り1つです」と言われ「ください」となったわけです。
「ヤーカリ」には、サイズ違いでS、M、L、XLがあり、デザイン的にもサイズ的にも好みはM。でも普段使いには容量が大きく、外観がハードすぎるので、通勤でも使える一番小さい「ヤーカリS」(1万6500円)のブラックを選びました。
とはいえ普段はリモートワークなので、購入後、通勤がゼロ。現在、出番に備えて準備を整えている最中です。
■今どき珍しいエッジの立ったカクカク形状
このバックパックの何か惹かれたかといえば、ボディ全体を覆うPALS ウェビング(モールシステム)とカクカクとしたボディ形状、そして普段は20Lなのに拡張すれば30Lになるという点。
まずは見た目から説明したいところですが、実は意外と選びのポイントとなったカクカク形状から。
そもそもなぜカクカク形状に惹かれたかというと、普段リモートなのですが、たまに会社に行くことがあります。こういう状況なので外食を避け、お弁当を持っていくことにしたのです。ところが、ショルダーストラップが破けたバックパックは容量25Lなのにも関わらず、曲面で構成されているため、中に真っ直ぐ入らず、弁当箱を別のトートバッグに入れて持って行くしかなかったのです。
通勤にバックパックとトートの2つ持ちは何かと不便だったので、これを解消したかったのです。
なので弁当箱が真っ直ぐ入ることが、バックパック選びの条件のひとつだったのです。
ということで弁当箱(普段は傾いて水分がこぼれると困るので、保冷袋に入れてます)を入れてみました。ピッタリ! どころか余裕しゃくしゃく。ちなみに写真は、普段持って行ってるパソコンとノート、バッテリーケーブル類を入れたポーチ、水筒を入れた状態です。ここに筆入れと資料が入ることもありますが、20Lという数字以上に入る気がします。
拡張できるのもポイントなので、試してみました。
フラップがちゃんと閉まる状態にするとこんな感じ。一番上のウェビングも見えているので、こっちの方が普通にも見えます。
フラップを閉めずに上が開いたままの状態ならもっと入ります。普段は使うことはなさそうですが、いざという時のために、拡張できると便利かもしれません。
ちなみに拡張した上の写真に入れたのは、テントと夏シュラフ、マット、チェア、シングルバーナー、ボンベ、グローブ。アイテムをちゃんとソロ用にして、ユーティリティストラップを付ければマットやテントは外にくくれるので、ソロキャンプ道具一式を持っていけるかもしれません。
そこまでしなくても、キャンプの時に小物類を運ぶ時に重宝することは間違いなさそうです!
内容量に応じて締めたり、緩めたりできるコンプレッションベルトがあるから、弁当を持っていかないときはギュッと絞って薄くできます。
両サイドには、チューブポートも装備。普通に生活する上ではないと思いますが、アンテナを出したり、ハイドレーション用のチューブを出したりできます。
インナーポケットにポータブルバッテリーを入れ、そこからケーブルを引っ張ってくるという使い方が現実的かもしれません。
内側にはジッパー付きのインナーポケットも装備。マチはありませんが、幅が広いので薄いものであればそこそこ入ります。
また容量が大きくなるだけでなく、ロールアップして小さくできるのも特徴。大きめのバッグパックに入れたり、装着したりして、サブバッグとしても使えるんです。
さすがにパッカブルの買い物袋ほど小さくはなりませんが、片手でつかめるサイズ。スーツケースに入れておき、街歩きはこれを使うなんてことはできそうです(旅行行けるようになったらですが…)
■拡張性アップのPALS ウェビングは見た目もよし
ミリタリーバッグの外観的な特徴といえば、ハシゴ状にウェビングが配置されたPALS(ポーチ・アタッチメント・ラダー・システム)。モールシステムですね。
これまでハードな印象もあり、1度も購入したことも、使ったこともありません。ガチガチのモデルに比べると、まだ大人しいから通勤にも使えそうだし、何事も試してみないと分からないと買ってから自分を納得させました。
そもそもサヴォッタは、フィンランドで誕生したバックパックやネイチャーストーブ、サウナテントを展開するブランド。創業は1955年と古く、民間向けのみならず、軍や警察、赤十字社などと提携し、特殊用途の製品を製造。特にフィンランド国防軍とは50年以上にわたって提携関係を結び、製品開発を行ってきたそう。
だから、PALSの付いたミリタリーバッグ作りはお手のものなんです。
そしてヤーカリも、軍の厳格な品質基準に基づいて作られた、機能性・耐久性・防水性に優れた素材が使われています。本体素材はコーデュラ1000Dで、内側にポリウレタンコーティングが施されているので、ちょっとした雨でも問題ありません。ウェビングテープは、フィンランド国防軍の仕様に基づいたポリエステル製。
タフな環境で使えるから、気を遣わなくていいのは嬉しいポイントです。
PALSに装着する純正のポーチは、全部で15種類。外側にポケットがないのは不便なので、ポータブルバッテリーや鍵を入れておくのにちょうどよさそうな、MPPポーチS(4620円)も購入。
本来はペットボトルを入れるポーチを欲しかったのですが、グリーンしかラインナップされておらず、試しにグリーンを付けたら悪目立ちしたため断念したのです。
ちなみにMPPポーチSは、ストラップをつければ単独でも使えます。
PALSは、DIYで使う有孔ボードのようなものなので、キャンプに行くときは、カラビナやライトやその他もろもろを自由自在に付けられます。
必要なものはもちろん、必要ないものも無駄にジャラジャラしたくなります。でもフックが小さめのものは付けにくいのでご注意を。
底面は見事に四角! ループを4つ備えるので、ユーティリティストラップを取り付ければシュラフやマットを装着可能。
例え付けなくてもユーティリティストラップは欲しくなりました。
購入時に悩んだのがショルダーストラップ。背負い心地を左右する重要なパーツだけに、これまでショルダーストラップがしっかりしたものを選んできました。対してこれはロールアップすることも考え、ショルダーストラップが単なるウェビングテープ。
ところが背負うとあれっ? 意外と悪くない。もちろん、クッションが入ったショルダーストラップとは比べるまでもありませんが、幅40mmという広さのせいか、思ったほど肩に食い込まずちゃんと背負えます。通勤で背負って歩くのは片道20分ほど。これぐらいなら問題なさそうです。
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使い方に応じて拡張したり、カスタムしたりする楽しさがあるバックパック。アタッチメントやアクセサリーが豊富なので、“沼”にはまりそうな予感もしています。
<文/澤村尚徳(&GP)>
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- Original:https://www.goodspress.jp/reports/374652/
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