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【レビュー】アマゾンの新Echo Budsはまずまずのアップグレード、ただし依然として卓越性は感じない

完全ワイヤレスイヤフォンほど急速に成熟化した家電カテゴリーはなかなか思い浮かばない。1、2年の間に、ひと握りの果敢なスタートアップから事実上あらゆるハードウェアメーカーまで、その流れを加速させた。Amazonがこの分野に参入したとき、すでに過密状態になっていたことは間違いない。

遅れて参入する場合に考えるべきは、何を強みとするかだ。結局のところ、初代Echo Budsには、40ドル(約4350円)でAnkerのイヤフォンを買うことができる世界で選択するに値する説得力は感じられなかった。他にも少々の懸案事項があったものの、筆者の同製品の評価記事は、結局かなり詰めが甘い内容に終わってしまった。

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1年と少しが経ち、Budsが再登場した。そしてもちろん、Amazonが初代モデルの懸念の一部に対処し、かなり堅実なアップグレードを提供したことは評価できる。さらに同社は、他社がProモデル用に控え置く機能をいくつか追加しながら、価格を129ドル(約1万4000円)に抑えている。

数日前からEcho Budsを主力ヘッドフォンとして使用しており、全体的に満足感を感じている。この製品はある意味中間的な位置づけにあるが、それでも私は「Price Is No Object」カテゴリーの他の製品をいくつか推奨しているし、Budsはローエンドに適合する価格というほどでもない。

画像クレジット:Brian Heater

新しいEcho Budsは、SamsungのGalaxy Buds Plusと同等の価格で、ほとんどの面で遜色ない。最も注目に値するのは、アクティブノイズキャンセリング(ANC)機能が搭載されたことだ。このAmazonの最新製品は、最良のANCを提供しているわけではないし、他に最高レベルのものを備えているということもないが、価格面ではバランスの取れたサービスを実現している。

Alexaで経験してきたように、Apple、Google、Samsungといった自社のハンドセットに直接接続するデバイスを構築できる企業と競合するにあたり、Amazonは不利な立場にある。同社はこれまでのところ、独自の端末を開発しようとする試みに失敗しており、差別化のための別の方法を模索せざるを得なくなっている。

それは主にAlexaを象徴している。そして実際のところ、Echo Budsは同社のスマートアシスタントを充実させるもう1つの方法である。組み込みのAlexaは、そのエコシステムにすでに投資しているユーザーにとってはセールスポイントだ。私はGoogleアシスタントを好む傾向がある。特にGoogleの他のソフトウェアと統合されていることを勘案すればなおさらだが、多くの意図や目的において、そのパーソナルアシスタントは互換性が高い。

画像クレジット:Brian Heater

新しいBudsは前機種よりかなり小さくなっているが、実際は小さいとは言えない。まだ少しかさばるし、室内で使っているときには問題はなかったが、週末に出かけた5マイル(約8km)の散歩では何度か緩んでしまった。そうした場合は、シリコン製のカバー(ウィングチップ)を装着するのがいいだろう。運動することを考えた場合にも、それがおそらく最適な選択肢だ。

しかし、ここでデザイン上の奇妙な見落としを発見した。カバーを付けると充電ケースが完全に閉じない。カチッと閉まらず、充電が微妙であることを昨晩痛感した。実際、右耳には「バッテリーが10%以下」という警告が表示され、左耳は90%台後半となっていた。ウィングチップを使うことになった場合は、ワークアウトの後に外すのがベストだ。また、あまり長く使いすぎると少し窮屈に感じてくる。

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画像クレジット:Brian Heater

TechCrunchのライターMattが最近指摘したように、このケースはAppleに強く触発されている。2つを並べれば違いは顕著になるものの、似ていることは否めない。

ケースは長めで、手触りは少し安っぽく感じる。形状が違うだけに、縦にまっすぐ収まるというメリットもある。このため充電ポート(USB-C)は、底面ではなくケースの背面に位置している。ワイヤレス充電ケースのオプションもあるが、20ドル(約2180円)プラスになる。ケースの上にはAmazonの矢印のロゴが施されているが(同社のブランディング力はあまり高くないかもしれない)、その印象はさりげなく最小限に抑えられている。イヤフォンにも目立たない程度に矢印がついている。

Amazonから届いたのは「グレイシャーホワイト」で、実際には薄いグレーだ。これもAirPodsとの違いが顕著な点だろう。Appleのデザインとの差別化を図る巧妙な手法なのだろうか?何とも言えない。

画像クレジット:Brian Heater

ペアリングはかなり簡単に行える。AirPodsをiPhoneで、Galaxy BudsをSamsungで使うような感覚ではないが、Alexaアプリを何回かタップするだけだ。すべてのAlexa対応デバイスで実行するすべてのことに対してゼロ地点として機能する。しかし、ある時点で、アプリを少し分割したいと思うようになるかもしれない。もろ刃の剣とも言える。あまり多くのアプリは必要ではないのに、現時点でかなり騒がしい感じがある。

Budsを開いてペアリングすると、デバイスが前面に表示される。タップして、ANCモードとパススルーモードを切り替えたり(困ったことに筆者がBuds装着時に使わなかったモードがデフォルトになることがしばしばあった)、マイクのオン/オフを切り替えたり、オプトインのワークアウトモードを開始したりできる。より一貫性のあるワークアウトのトラッキングを求めている人にとっては、バンドや腕時計のような常時装着型のウェアラブルの方が好ましいだろう。

以前のモデルに比べて音が良くなっている。ノイズキャンセリングと同じように、より高価なシステムではより高音質の音を得ることができるが、この価格帯では、音楽、ポッドキャスト、通話などに安定した音質が得られる。デフォルトでは低音への依存度が高すぎて好みに合わなかったが、数回タップするとイコライザーのスライダーが表示されるので、そこで調整が可能だ。

画像クレジット:Brian Heater

Bluetooth接続はかなり安定している。iPhoneを1カ所に置いた状態で家の中を歩き回ることができた。しかし屋外で長い距離を歩いていると、左右の間で時折同期の問題が起こり、エコーが生じた。また、耳から外したときにすぐにスイッチが切れるわけではないので、隣り合わせにして持つと鋭いフィードバックが返ってくる。

バッテリーはBuds本体で最大5時間(ANCオフなら6時間30分)、ケースに入れると15時間になる。AirPodsとAirPods Proではそれぞれ4時間30分と5時間、ケースを装着した場合は24時間だった。ケースに1度か2度入れておけば、丸1日使用できた。

新しいEcho Budsは、ほぼすべてのレベルにおいて以前のものよりアップグレードされており、中価格帯の堅牢なイヤフォンに仕上がっている。実際のところは、前の世代が失敗した「要因」の観点においてあまり対処されていない。Amazonにとっては、Alexaをより多くの製品に搭載することだろう。消費者にとっては、答えはそれほど単純なものではない。

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カテゴリー:ハードウェア
タグ:AmazonイヤフォンノイズキャンセリングAlexaノイズキャンセリングレビュー

画像クレジット:2021/05/13/amazons-new-echo-buds-are-a-nice-upgrade/

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(文:Brian Heater、翻訳:Dragonfly)

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