米国時間5月26日夜、Twitter(ツイッター)はClubhouseのライバルである同社のSpacesをウェブでも利用できるようになると発表した。5月はじめにフォロワー600人以上のユーザーなら誰でもiOSかAndroidのアプリ上でSpacesを利用できるようになった。ほぼ同時に、Clubhouseはついに待望のAndroidアプリを公開した。ただ、Clubhouseはまだウェブでは利用できない。ライブソーシャルオーディオ市場でTwitterが一歩先行するかたちだ。
Instagramも自身をClubhouseのライバルと位置づけ、ユーザーがオーディオとビデオをミュートする機能を活用してライブができるようにしている。それぞれのアプリはどう差別化していくのだろうか?TwitterのNed Segal(ネッド・シーガル)CEOは、毎年恒例で2021年が49回目となる5月25日のJPモルガンのグローバルテクノロジー/メディア/コミュニケーションカンファレンスでこの点を明らかにしようと試みた。
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シーガル氏は次のように述べている。「Twitterは世界で何が起きているか、人々が何について話しているかを知る場です。Twitterを開いてホーム画面のタイムラインを見たときにSpaceがあれば、おそらくあなたの知らない人であってもそこで話されている話題はあなたに大いに関連のあることです。ビットコインのこと、あるいはグラミー賞の余韻やNFLのドラフトについて話されているかもしれません」。
Spacesのウェブ版に関してTwitterが重視している部分には、ユーザーの画面サイズに対応するUIとSpacesの予定をリマインドする機能などがある。Spaceに参加する前に、誰がそこにいるか、何が話されているかのプレビューが表示される。ユーザーはSpaceを画面の右側に開きつつ、同時にタイムラインをスクロールすることもできる。
特筆すべきは、このアップデートではアクセシビリティと文字起こしが重点項目に挙げられていることだ。オーディオのみのプラットフォームでは聴覚に障がいのある人が会話に参加するためにライブの文字起こしが欠かせない。新機能に関してTwitterが共有したスクリーンショットで、Spacesにライブキャプションが表示される様子を見ることができる。文字起こしの精度がどうなるかは、まだわからない。
2020年にTwitterは音声ツイートにキャプション機能をつけなかったことで当然の批判を受けた。Twitterのサポートは謝罪のツイートで「アクセシビリティは決して後回しにしてはいけないことです」と記した。2020年9月までに同社は2つのアクセシビリティチームを発足させた。
ライブオーディオが台頭する中、今でもアクセシビリティは後回しにされてしまうことがある。Clubhouseはまだライブキャプションに対応していない。
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カテゴリー:ネットサービス
タグ:Twitter、Twitter Space、アクセシビリティ、Clubhouse、音声ソーシャルネットワーク、文字起こし
画像クレジット:Twitter
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(文:Amanda Silberling、翻訳:Kaori Koyama)