収束が期待された地域やワクチンが供給されているはずの地域でも再び感染拡大の兆しが見られるなど、一向に収まる気配を見せない新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、サプライチェーンの生産能力にも深刻な影響を及ぼしているようです。
工場閉鎖回避のために奔走
様々なリスクを想定し、近年Appleを始めとしたテック企業は、中国への工場一極集中を避けるべく、インドやベトナムといった新興国へ拠点を構築する傾向にあります。2021年1月時点では、ベトナムでiPadの量産が同年半ばから本格的に始まると報じられていました。
しかし、ベトナムでは新型コロナウイルスの感染拡大によって、Apple向けに部品を供給するサプライヤーが生産能力を大きく下回る操業を余儀なくされています。Reutersに関係者が匿名で語ったところによると、現地の工場では従業員を2つのシフトに分けたりソーシャルディスタンスを確保したりするなどして、感染拡大防止に奔走しているそうです。従業員の数が変わらなければ、シフト分けは生産能力に影響を及ぼします。
先述の関係者はあくまでも措置は2週間ほどの一時的なものだと強調、「そうでなければサプライチェーンは多かれ少なかれ混乱をきたすだろう」と警戒感を強めます。先日はFoxconnとLuxshareの現地工場に一時閉鎖命令が出されたばかりです。
Appleもコロナ対応に苦慮
新型コロナウイルスの対策に追われるのは、サプライチェーンだけではありません。
昨年末には2021年6月頃の従業員オフィス復帰計画が報じられたAppleも、目下ワクチン接種プログラムを推進している最中だとされています。ティム・クック最高経営責任者(CEO)も、2021年度第2四半期(2021年1月〜3月:Apple独自の会計年度)の業績報告で、パンデミックが終了しても従業員のオフィス復帰は段階的なものになると述べ、改めて自宅勤務の意義について理解を示しました。
Source:AppleInsider,Reuters
(kihachi)
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- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania