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総務省、携帯各社の通話料金20円/30秒を「高止まり」と問題提起

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総務省は5月31日、電気通信市場に関する有識者会議において、携帯キャリア各社の通話料金が「高止まり」しているのではないかとの問題提起を行いました。

10年前から値段変わらず


 
総務省は5月31日に開催した有識者会議の「競争ルールの検証に関するワーキンググループ(WG)」において、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの携帯キャリア各社が提供する従量制通話料金が、10年以上も値下がりしていない点を指摘しました。
 
ドコモ等が提供する携帯通話サービスは、かけ放題プラン等に加入しない限り、30秒あたり20円が課金される従量制が採用されており、固定電話からの通話料金と比較して高額となっています。
 

 
一方で、キャリア各社は、家族間の通話が無料になるサービスや、かけ放題等の定額プランを提供することで、実質的な通話料金は以前より減少していると主張しました。

MVNOへの卸売料金も議論に

キャリア各社が、MVNOに音声通話サービスを提供する際の「音声卸料金」についても有識者会議での議論の対象となりました。
 
キャリア各社が自社提供による音声通話サービスを定額サービス等で実質的に値下げしたと主張する一方で、MVNOへの音声卸売料金を長年値下げしてこなかったこと等が議論された模様です。
 
MVNOの日本通信が、2020年に総務大臣裁定を経て、ドコモと音声卸料金の値下げ交渉で合意し、2021年2月には無料通話70分間を含む新料金プランの提供を開始しました。
 
総務省の資料では、今年の春にはキャリア各社が音声卸料金の見直しを行い、一部のMVNOが30秒あたり10円の従量制を導入するなど、新しい動きが出ていると言及されています。
 
共同通信は、総務省は7月ごろに携帯通話料金の値下げに関する報告書案を取りまとめる方針だと報じました。
 
なお、総務省は5月28日に、SIMロックの原則禁止、eSIMの普及促進、キャリアメール持ち運びなどに関する報告書を公表しています。
 
 
Source:総務省(PDF) via 共同通信
(seng)

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