ゼロシーセブン株式会社は、国内総輸入代理店業務を務めるSenseGlove社製の触覚・振動フィードバックVRグローブ「SenseGlove Nova」の取り扱いを開始します。
同製品は、バーチャルリアリティトレーニングに最適化するよう設計されているため、危険物を扱うトレーニングや複雑なタスクを実行する物理的なプロトタイプの設計・テストなどあらゆる種類のVRをよりリアルに体感することが可能です。
VRの中の重量や衝撃を感じる
同製品には、親指から薬指までの各指にワイヤーでつなげられた4つの磁気摩擦ブレーキが組み込まれています。この各ブレーキが、最大20Nの力でユーザーの手に抵抗を加え、各指は2kgのレンガに相当する重量を感じるようです。こうして、VR空間の物体の密度およびサイズの感覚をエミュレートする触覚フィードバック技術が特徴のひとつでしょう。
また、リアルなボタンクリックや衝撃の感覚をエミュレートできる振動フィードバック技術もポイント。親指と人差し指の指先に位置する最大1.8G peakの2 LRAハプティックモーターと手の甲に位置する最大4.3G peak の1 VCA振動アクチュエータが、親指と人差し指、手の甲に振動フィードバックを与えます。
同製品は、2.4ghz無線シリアル通信でPCに接続し、グローブ以外に大掛かりな機器は不要なため取り扱いが容易。各種モジュールやバッテリーなどを内蔵している手の甲の部分は、115mm×115mmの立方体に収まる程度のサイズ感で、ひとつのグローブの重量は320gとなっています。バッテリーは容量3450mAhのリチウムイオン電池を搭載し、連続使用時間は平均2.5時間とのこと。
リアルとバーチャルを融合するテクノロジー
ゼロシーセブンは、2020年にManus VR社製のVRグローブ「Manus Prime Ⅱ」シリーズやVR向け統合型モーションキャプチャソリューション「Manus Polygon」の取り扱いを開始しています。これらは、手や全身の動きをVR空間にリアルタイムにストリーミングする製品です。
今回の「SenseGlove Nova」がVRの中の感覚を現実に再現するものだとするならば、まったく逆の役割を果たす製品と言えるかもしれません。とは言え、「Manus Prime Ⅱ」シリーズには触覚モジュールを備えフィードバックを感じられるモデルもあるようですが……。このような製品によって、リアルとバーチャルの垣根は徐々に薄れていくのでしょうか。
PR TIMES(SenseGlove Nova)
PR TIMES(Manus Prime Ⅱ)
PR TIMES(Manus Polygon)
(文・Higuchi)
- Original:https://techable.jp/archives/155721
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:樋口