ブロックチェーン技術を用いたアプリケーション開発を行うdouble jump.tokyoは6月7日、エンターテイメントDX向けのSaaS「N Suite」の提供を発表した。
N Suiteは、NFT発行やNFTコンテンツ管理など、NFTコンテンツ・ビジネスをスムーズかつ効果的に行うために必要な製品を揃えたビジネスツールだ。NFTコンテンツを軸にファンとのリレーションを醸成し、エンターテイメントDXを戦略的に行うためのツールセットとして、新たな製品や機能を順次追加する予定。
同社によると、2021年からブロックチェーン技術の一部であるNFTを活用したコンテンツがブームとなっているものの、企業がNFTコンテンツ・ビジネスへ参入する際に、ブロックチェーンの秘密鍵の管理方法が課題となっており、参入の障壁や足枷となっているという。
特に、日本企業には世界で勝負できるコンテンツを抱えている、または創造する力のある企業が多く存在するにもかかわらず、このような課題により、NFTコンテンツ・ビジネスの参入が遅れ、ビジネスチャンスを逃してしまう懸念もあるとしている。
そこで、秘密鍵管理の課題を解決するウォレットをはじめ、企業がNFTコンテンツ・ビジネスをスピーディーに、また効果的に行うために必要な仕組みをSaaSとして提供する。N Suiteのリリース時には、下記製品を公開予定としている。
「N Board」:マネジメント・ボード
N Boardは、NFTコントラクトのデプロイやNFT発行など、秘密鍵を使った各種操作の実行やNFTコンテンツの一元管理を行えるダッシュボードだ。将来的に、NFTコンテンツの販売や企画、活用をサポートする機能も拡充予定。
「N Wallet」:キーレス・ウォレット
N Walletは、秘密鍵を保管しないウォレットとなる。NFTコントラクトのデプロイやNFT発行の際に、ブロックチェーンのトランザクションに署名する際の認証で使用する。また、暗号資産(EthereumやERC-20トークンなど)の送付など、一般的なウォレットの機能にも対応予定だ。リリース時には、Chrome拡張機能(Chrome Extension)として提供予定。
「N Cloud Key」:クラウド・キー・システム
N Cloud Keyは、秘密鍵をクラウドでセキュアに保管するシステム。N Walletの認証機能とN Boardの管理機能を組み合わせることで、本来は個人で管理が必要な秘密鍵を複数人で共有管理可能となる。リリース時にはAWS Key Management Service(AWS KMS)に対応予定だ。
今後double jump.tokyoは、複数人ワークフロー、マルチチェーン対応(Flowブロックチェーンなどに順次対応予定)、N Cloud Keyの対応クラウドサービス追加(Microsoft Azureなど)、SDK提供、販売管理システム、版権管理システムとの連携機能、NFTコンテンツ分析機能(N Insight)といった機能を追加する予定だ。そしてNFTコンテンツを軸に、新しいエンターテイメント体験を醸成する強力な基盤となるよう、N Suiteを発展させるとしている。
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カテゴリー:ブロックチェーン
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- Original:https://jp.techcrunch.com/2021/06/08/double-jump-tokyo/
- Source:TechCrunch Japan
- Author:塚本直樹(Naoki Tsukamoto)