主要な建設ロボティクス企業が、健全な高まりをともなう中で鉄が熱いうちに打つというのは最もな動きだ。ベイエリア拠点のDusty Robotics(ダスティ・ロボティクス)は米国時間6月15日、1650万ドル(約18億円)のシリーズAを発表した。Canaan Partnersがリードし、NextGen Venture Partners、Baseline Ventures、Root Ventures、Cantos Venturesが参加した同ラウンドにより、Dusty Roboticsの累計調達額は2370万ドル(約26億円)となった。
「全米、そして世界中の顧客からかなりの引き合いがあります」と創業者でCEOのTessa Lau(テッサ・ラウ)氏はTechCrunchに語った。「チームの増強に加えて、ロボットを補強し、また需要に応えるべくさらに多くのロボットを作ります」。
CanaanのパートナーであるRich Boyle(リッチ・ボイル)氏はパンデミックがすでにあった需要をさらに加速させたと付け加えた。
「どちらのマーケットも驚くほどアクティブで、急速に進化しています。これはほぼ長期的なトレンドによるものだと確信しています。長期的なトレンドとは、AIの向上や主要産業における労働力不足、ロボティックハードウェアの値下げなどです。つまり、新型コロナウイルスパンデミックは、人々がデザインや建設、不動産資産の利用の継続についてどのように考えているのかという点で変化を促しました。そして、どのように働き、生活し、買い物するかという行動面での大きな変化につながりました。新型コロナによって加速されたと我々が考えるそうした変化の一部は定着しています」。
Dustyのチームは17人とまだかなり少なく、チームの大半はマウンテンビューを拠点としている。同社初のプロダクトは建設現場のフロアに図面を印刷するロボットField Printerだ。同社はマップを「Ikeaインストラクション」になぞらえる。この自動走行ロボットはSwinerton、DPR Construction、Build Group、Pankow Buildersなどによって使用されてきた。
「第3世代のハードウェアプラットフォームをリリースしたばかりで、これは建設現場で正確かつすばやくレイアウトを制作できるよう、マウンテンビューのチームがゼロからデザインしたものです」とラウ氏は話す。「2018年秋からこのプロダクトに取り組んでいて、100万平方フィート(約9万3000平方メートル)超のレイアウト制作で学んだことを第3世代のデザインに組み込みました」。
関連記事
・農地の石を除去するロボットを開発するTerraClearが約27.3億円を調達
・現場と社内をつなぐビジネスチャット「direct」など手がけるL is Bが12.3億円資金調達
・ソフトバンクが支援する建設の巨人「Katerra」が約2200億円以上を使い果たし事業を閉鎖
・これぞ「メイド・イン・デトロイト」の実力、現場労働者の安全性を向上させる多数センサーを搭載したGuardhatのスマートヘルメット
カテゴリー:ロボティクス
タグ:Dusty Robotics、資金調達、建設
画像クレジット:Dusty Robotics
[原文へ]
(文:Brian Heater、翻訳:Nariko Mizoguchi)