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ThinkPadがNVIDIA「RTX 3080」モバイル版採用、16:10画面の「X1 Extreme Gen4」が海外発表

大手PCメーカーのレノボが、16インチの高級ノートPC『ThinkPad X1 Extreme Gen4』ワールドワイド向けモデルを発表しました。発売は2021年8月、EU圏での価格は2099ユーロ(単純換算で約27万7000円)からとなります。

従来のX1 Extremeは、15.5インチの大画面を搭載しながら薄型で重量も2kgを切る(1.7kgから。本世代は1.82kg)など、ある程度の可搬性も備える点が特徴。薄型かつ高級なThinkPad X1シリーズの中でも、大画面かつ高速モデルとして位置づけられます。

本体の大きさを活かし、強力(TDP値の大きな)CPUとNVIDIA製の単体GPUを搭載していることから「ゲーミングノート級の性能を備えた薄型ThinkPad」としても知られています。

今回のGen4(第4世代)の特徴は、(先んじて発表されたX1 CarbonやYogaと同様に)画面アスペクト比が16:10へと変更された点。さらに4辺ナローベゼル化も進められており、外観の印象が大きくアップデートされています。もちろん、縦方向のピクセル数増加のメリットも大きなところ。

さらに大きな特徴は、搭載GPU。NVIDIA製のGeForce RTX 3080 Laptop(いわゆるモバイル版)/ビデオメモリ16GBまでを搭載可能となりました。なお下位でも、RTX 3050 Ti Laptopからと強力です。

現行モデル(第3世代、日本向け仕様)ではGeForce GTX 1650Ti Max-Q/4GB構成だったため、大幅な強化となります。GPUパワーを必要とするユーザーにとっては非常に大きなポイントでしょう。

合わせてCPUも、Tiger Lake-HことTDP 45W版の第11世代Core iへと刷新。最上位構成ではCore i9も搭載可能です。

底面パネルを外した状態。およそ半分が冷却機構によって占められています

そしてこれだけの強力なGPUとCPUを搭載可能でありながら、厚さは17.7mm、重量は1.81kgと、第3世代とほぼ変わらない水準に留め置かれている点もポイント。

薄型ノートPCで強力なGPU……となると、やはりポイントとなるのが冷却技術。今世代では、従来世代より搭載されたデュアルファンを強化し、さらにヒートパイプとベイパーチャンバーを組み合わせた大型ヒートスプレッダーによる熱拡散や、キーボード面からの(排水機構を保ちながらの)積極的な吸気といった新技術も導入。

「高性能ゆえに発熱が大きなRTX 3080もオーバーヒートなしで動作可能」とアピールします。

事前説明会では冷却機構部を取り外す様子も。これだけの冷却パーツが一体となっているのがポイントです

画面のアスペクト比の次に外観上の特徴ともなるのが、スピーカー。キーボード左右への移動により聞きやすくなりました

さらに他の基本性能も、これに見合った強力な仕様です。

ディスプレイパネルはアスペクト比の変更により、サイズが16インチに(現行では16:9で15.5インチ)。最上位構成は、解像度3840×2400、最大輝度600nit、ドルビービジョンHDR対応、10ビットRGB(30ビット)カラー対応と強力。さらにオプションで出荷時のカラーキャリブレーション(色較正)も選択可能です。

また下位仕様でも、2560×1600解像度に最大輝度400nitと、こちらもかなり贅沢な仕様。

またフロントカメラも、他のThinkPad 2021年モデルで評価の高いフルHD解像度仕様へとパワーアップ。暗所でのノイズなども低減されています。

RAMはDDR4-3200を最大64GBまで、ストレージは最大2TB(1TB×2)のPCI Express 4.0接続SSDと、こちらも強力。また見逃せない特徴として、事前説明会では、RAMはDIMMでの搭載、SSDはM.2スロット経由での搭載である点が紹介されました。つまり汎用部品でのアップグレードが可能な仕様です。

さらにモバイル通信の面も強化。オプションにて5Gモデム搭載が可能となりました。

電源ボタンはキーボード面右上に。一見しただけでは指紋センサー搭載とわからないデザインです

合わせて使い勝手の面でも、ThinkPadの2021年仕様が取り入れられたものとなっています。例えば指紋センサーはX1 Carbonなどと同じく、電源ボタン兼用仕様に。ワンタッチで電源オンからログインまでが行えるようになりました。

さらにスピーカーは位置がキーボード左右の「一等地」へと移動し、さらに現行モデルより容積を20%拡大し、音質を改善。ドルビーアトモスにも対応します。

  1. ThinkPadがNVIDIA「RTX 3080」モバイル版採用、16:10画面の「X1 Extreme Gen4」が海外発表

    US配列キーボードは、X1 Carbonなどと同様なタイプ。ヘビーユーザー注目の[End]と[Insert]は独立仕様です(X1 NanoやTitaniumのように兼用ではありません)

 

合わせてタッチパッドは横幅115mmまで拡大し、より細かな操作が行えるようになりました。もちろんキーボードはTrackPoint(スティック型ポインティングデバイス)付きです。

バッテリー容量は90Whと、第3世代(80Wh)より拡大。公称バッテリー駆動時間は最大10時間と、GPUの高性能化などもあってか控えめですが、処理能力と本体重量とのバランスを考えると非常に優秀と呼べそうです。

主な仕様は、

左側面側の端子。背面側より専用電源(おなじみの角形)、Thunderbolt 4×2、フルサイズHDMI 2.1、3.5mmヘッドセットの順です

右側面の端子は、奥側よりケジントンロック、USB Type-A×2、フルサイズSDカードスロットとなります

といったところ。なお気になるのはACアダプタの大きさですが、今回は公開されていません。

外装はおなじみのカーボンファイバー。上位モデルではカーボンファイバー柄トップカバーも選択可能です

このようにThinkPad X1 Extreme Gen4は、現行モデルまでの長所を受け継ぎつつも、搭載GPUの上限を大幅に強化し、名実ともに「AAA級ゲームにも耐えられる」性能を備えたThinkPadと呼べる存在となったノートPC。

16:10画面の採用をはじめとする使い勝手の強化と合わせて、現行世代以上にクリエイター向けにもアピールできる製品と呼べそうです。

(Source:レノボ ニュースリリース(英語版)Engadget日本版より転載)

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カテゴリー:ハードウェア
タグ:NVIDIA(企業)ガジェット(用語)Thinkpad(製品・メーカー)Lenovo / レノボ(企業)

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