サイトアイコン IT NEWS

リアルな会場が再開し始める中、コンサートライブストリーミングのMandolinが約13億円調達

Mandolin(マンドリン)は6月初旬に創業1年を迎えたばかりだ。にもかかわらずインディアナポリス拠点の同社はもう1200万ドル(約13億円)のシリーズAを発表した。2020年10月初旬に500万ドル(約5億5000万円)のシード資金を調達してから間もない動きだ。コンサートストリーミングプラットフォームを立ち上げて成長させるのに、世界的なパンデミックは思いがけず幸運な時間となった。

申し込み超過だったラウンドは645 VenturesとFoundry Groupが共同でリードし、High Alpha、TIME Ventures (マーク・ベニオフ氏)といった既存投資家からの追加出資も受けた。

もちろん、世界が以前の暮らしに戻り始めた時にMandolinのような企業はどうなるのかというのは大きな疑問だ。ツアーが取り止めとなりファンやアーティストが手段を模索する中でコンサートライブストリームは確かにかなり勢いづいた。しかし今、会場が再開し始めている。

「アーティストが完売御礼の会場での公演に戻るにつれ、Live+は間違いなくライブのショーを広める、なくてはならないデジタル補完になります」とCEOのMary Kay Huse(メアリー・ケイ・ヒューズ)氏はリリースで述べた。「新規の資金調達ラウンドは、すべての公演がLive+で展開されるよう、当社の中心的なソリューションであるイノベーションの促進、新しいデジタルサービスの展開、マーケットへのルート補強に役立ちます」。

画像クレジット:Mandolin

認めよう。かなり抽象的だ。しかしこの会社は必然的な再開よりも前に会場イベントの推進を目指していた、というのが単純な答えだ。基本的に同社は公演のためのコンパニオンアプリを作りたいと考えている。

ヒューズ氏は先週Varietyに次のように語った。「早ければ年末までに、参加者の50%以上が会場にいながらデジタルで何かを体験するようになればいいと思っています。参加者に使いたいと思わせる、人の心を掴んで離さないコンテンツを制作しています」。

同社は引き続きストリーミングにも注力する。ストリーミングはヒットとなったが、パンデミック後すぐに廃れそうにはない。今回の資金調達とともに、645 Venturesのマネージングパートナー、Nnamdi Okike(ナムディ・オキケ)氏が取締役会に加わる。

「新型コロナの間、ライブストリーミングはお気に入りのアーティストのパフォーマンスを体験したいファン、そしてエキサイティングなライブイベントをファンに届けたいアーティストと会場にとってゲームチェンジャーでした」とオキケ氏は述べた。「Mandolinはこうしたエクスペリエンスを可能にするために最高のテクノロジープラットフォームを提供し、そしてこの急成長中の分野のニーズを満たすために会社を成長させています」。

関連記事
ライブ会場の再開に合わせてMixhaloが対面式ライブイベント用音声ストリーミングの新技術を発表
奇祭Burning Manがバーチャルフェスのチケット販売開始、2021年も砂漠での開催は中止
アマゾンが毎月アナログレコードの名盤が届く新サブスク「Vinyl of the Month Club」を米国で開始

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Mandolinライブストリーミング資金調達音楽コンサート音楽ストリーミング

原文へ

(文:Brian Heater、翻訳:Nariko Mizoguchi

モバイルバージョンを終了