スイッチサイエンスは7月5日、Luxonis(ルクソナス)Holding Corporationのコンピュータービジョン用ハードウェア「OAK-D OpenCV DepthAIカメラ」(OAK-D)の発売開始を発表した。スイッチサイエンスのウェブショップでの直販価格は2万5179円(税込)。オープンソースハードウェア(MITライセンス)としてGitHub上含め仕様が公開されている。「OAK-1 OpenCV AIカメラ」(OAK-1)も近日発売される(価格未発表)。
OAK-D OpenCV DepthAIカメラ
OAK-Dは、ステレオカメラ2基と4Kカメラ1基を搭載し、深度情報と色情報を取得できるAIカメラ。インテルのVPU(visual processing unit:視覚処理装置)「Movidius Myriad X」を採用しており、顔認証、オブジェクト検知、オブジェクトトラッキングに利用可能。製品名にある「OpenCV」とは、オープンソースのコンピュータービジョン用ライブラリーのこと。また、Luxonisが開発した組み込み型空間AIプラットフォーム「DepthAI」は、MITライセンスのもと公開されており、Pythonなどですぐに利用できる。
OAK-D OpenCV DepthAIカメラの特徴
- リアルタイムバックグラウンド演算により動きの予測が可能
- 12メガピクセル JPEGエンコーディング(静止画)
- H.264/H.265エンコーディング(4Kビデオ3.125MB/秒。Raspberry Pi Zeroでは4K/30fpsで録画可能)
- 歪み除去。魚眼レンズに対応
- オブジェクト検知、画像認識、セマンティックセグメンテーション
- 対象のトラッキングが可能
- MJPGエンコーディング
- 3Dでオブジェクトのトラッキング可能
- ステレオカメラ
「OAK-D OpenCV DepthAIカメラ」仕様
メインカメラ
- 最大フレームレート:60fps
- 最大フレームレート(4K):30fps
- 解像度:12MP(4056×3040px)
- モデル:MX378
- FOV:81DFOV° 68.8HFOV°
- F値:2.0
- レンズサイズ:1/2.3インチ
- オートフォーカス:8cm〜∞
ステレオカメラ
- 最大フレームレート:120fps
- 解像度:1280×800px
- モデル:OV9289
- ピクセルサイズ:3um×3um
- F値:2.2
- レンズサイズ:1/2.3インチ
- FOV:81DFOV° 71.8HFOV°
- フォーカス:19.6cm〜∞
インテル Movidius Myriad Xイメージプロセスユニット
- 処理速度:4兆ops/秒
- ベクター処理:16shaves
- メモリ帯域:450GB/秒
- ビジョンアクセレレータ:20+
- Neural Compute Engine:2×ニューラルコンピュートエンジン(1.4tops)
また、OAK-Dモジュール(アルミシェル付き)、1m長のUSB3.0 Type-A – Type-Cケーブル、
ACアダプター(日本の電気用品安全法に準拠)が含まれる。
OAK-1 OpenCV AIカメラ
「OAK-1 OpenCV AIカメラ」の特徴
- オブジェクトトラッキング
- Apriltag(ミシガン大学AprilTags Visual Fiducial Systemプロジェクトで開発されたARマーカー)対応
- リアルタイムバックグラウンド演算により動きの予測が可能
- 12メガピクセル JPEGエンコーディング(静止画)
- H.264/H.265エンコーディング(4Kビデオ3.125 MB/秒。Raspberry Pi Zeroでは4K/30 fpsで録画可能)
- 歪み除去。魚眼レンズに対応
- オブジェクト検知、画像認識、セマンティックセグメンテーション
- 対象のトラッキングが可能
- MJPGエンコーディング
- 3Dでオブジェクトのトラッキング可能
- ロスレスズーム
「OAK-1 OpenCV AIカメラ」仕様
ステレオカメラ
- 最大フレームレート:60fps
- 最大フレームレート(4K):30fps
- 解像度:12MP(4056×3040px)
- モデル:IMX378
- FOV:81DFOV° 68.8HFOV°
- F値:2.0
- レンズサイズ:1/2.3インチ
- オートフォーカス:8cm〜∞
インテル Movidius Myriad Xイメージプロセスユニット
- 処理速度:4兆ops
- ベクター処理:16shaves
- メモリ帯域:450GB/秒
- ビジョンアクセレレーター:20+
- Neural Compute Engine:2×ニューラルコンピュートエンジン(1.4tops)
Luxnoisは、「あたたのデバイスに人間に匹敵する視覚を埋め込む」をモットーに、イチから開発する手間を省き、組み込み型の機械学習とコンピュータービジョンを提供する企業。DepthAIを核とした、API、GUI、ハードウェアを提供している。
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・コンピュータビジョン界のRaspberry Piとなる「OpenCV AI Kit」が新登場
・IntelがMovidius Myriad Xを発表、ディープラーニング機能が組み込まれたコンピュータービジョンチップだ
カテゴリー:ハードウェア
タグ:Intel / インテル(企業)、OpenCV(製品・サービス)、オープンソース / Open Source(用語)、オープンソースハードウェア、OpenVINO(製品)、カメラ(用語)、コンピュータービジョン(用語)、スイッチサイエンス(企業)、DepthAI(製品・サービス)、Python(製品・サービス)、Movidius、Luxonis Holding Corporation(企業)、日本(国・地域)
- Original:https://jp.techcrunch.com/2021/07/05/switchscience-luxnois-ai-camera/
- Source:TechCrunch Japan
- Author:tetsuokanai