2024年有人月面着陸、2030年代の有人火星着陸を目指す、米国の「アルテミス計画」をはじめ、盛り上がりを見せている月面開発等の有人宇宙探査。同時に、宇宙環境における食の確保や植物栽培に対する課題意識も高まっています。
そんな中、株式会社デジタルブラスト(以下、デジタルブラスト)は、月面における“生態循環維持システム”の実現を目指し、その第一歩として、宇宙での植物栽培を可能にする「宇宙植物実験プラットフォーム」の構築に着手すると発表しました。
「宇宙植物実験プラットフォーム」構築の意義
国際宇宙ステーション等の微小重力環境における実験で、宇宙で栽培した植物は地上で栽培した植物よりも栄養成分量が多くなることなどが明らかになっているものの、月や火星といった低重力環境での実験事例は少ない状況でした。
今回発表された「宇宙植物実験プラットフォーム」では、 実験機器の回転により遠心力を発生させ、重力が地球の6分の1しかない月面の状態を再現。さらに、回転速度を変えることによって無重力〜過重力まで再現できます。
宇宙ビジネスの更なる発展に貢献
「宇宙植物実験プラットフォーム」の構築実現により、これまで難しかった低重力環境での実験が可能になり、日本における宇宙ビジネスの更なる発展が期待されます。
デジタルブラストは、研究機関への実験環境の提供や、宇宙関連商品の開発を行う民間企業への実験結果の提供を行っていくとしています。
加えて、宇宙産業の敷居を下げ、誰でも参画できる仕組みづくりを目指しているのがデジタルブラスト。同社公式サイト内にある「Space Media」は、宇宙に関するすべての情報が動画とテキストでデジタルアーカイブされています。宇宙についてもっと知りたいという人は、チェックしてみてはいかがでしょうか。
(文・和泉ゆかり)
- Original:https://techable.jp/archives/158160
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:izumiyama