Cassie(キャシー)がAgility Robotics(アジリティー・ロボティクス)のデリバリーロボットであるDigit(ディジット)の元になったことはみなさんご存知だろう。しかし、このテクノロジーの進捗を追いかけている人なら、元々はダチョウにインスパイアされたCassieとして生まれたことも知っているに違いない。
このロボットは、Agilityの商業化の野望を後押しするだけでなく、二足歩行研究の有効なプラットフォームであることを証明した。オレゴン州立大学のJonathan Hunt(ジョナサン・ハント)教授が2017年に発表したCassieは、国防省の助成金100万ドル(約1億1000万円)を目的に作られた。ロボティクス世界ではよくある話だ。
ロボットの走行時間には約6分30秒のトラブルシューティングが含まれており、その間チームはコンピューターのオーバーヒートや急な方向転換による転倒などに対応した。
「Cassieは、設計上非常に効率的に作られたロボットなので、私たちはハードウェアの限界に挑戦し、何ができるかを見せることができます」と博士課程学生のJeremy Dao(ジェレミー・ダオ)氏が声明で語った。
チームによると、Cassieは深層強化学習アルゴリズムを使うことで事実上独学で走れるようになった。走っている最中にバランスをとって直立する方法をシステムが見つける。
「深層強化学習はAIにおける強力な手法で、走る、スキップする、階段を上り下りするなどのスキルを獲得することができます」と大学生のYesh Godse(イェーシュ・ゴッデス)氏が付け加えた。
2021年5月に同チームは、CassieがLiDARや搭載カメラを使うことなく階段昇降をするデモも披露した。
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カテゴリー:ロボティクス
タグ:オレゴン州立大学、歩行、二足歩行、Digit、ディープラーニング
画像クレジット:Agility
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(文:Brian Heater、翻訳:Nob Takahashi / facebook )