OKI(沖電気工業)と日本サブウェイ(サブウェイ)は8月2日、OKIの「AIを用いた感情推定技術」(感情AI技術)を活用した「提案型注文システム」の実証実験を開始したと発表した。場所はサブウェイ渋谷桜丘店。検証期間は2021年8月6日まで。同実証実験では、注文客の興味・関心が高そうな「オススメ」メニューを提案して注文時の迷いを軽減する機能の有効性と、店舗における接客業務の効率化、さらにウィズコロナ時代に求められる非対面・非接触操作による注文の有用性を検証する。
実証実験の概要
- 目的:興味・関心推定技術を用いた提案型注文システムの有効性の検証
- 期間:2021年8月2日~6日
- 場所:サブウェイ 渋谷桜丘店
- 実施方法:当該システムの使用後、アンケート回答
- 実験参加者:当日募集(先着順)
感情AI技術は、深層学習(ディープラーニング)を用いて、人の自然な表情や振る舞いから潜在的な感情を推定する技術という。提案型注文システムは、OKIの接客支援ミドルウェア「CounterSmart」搭載の感情AI技術の1つ「興味・関心推定技術」を用い、セルフ注文端末のカメラから得た表情データと視線センサーから得た視線データから、独自のアルゴリズムにより、注文客の興味・関心が高そうな「オススメ」メニューを提案し注文をサポートする。
注文客にとっては、メニュー選択の迷いを解消できることに加えて、注文方法がわからないことによる焦り・緊張の緩和、また店舗スタッフにとっては、注文時間の短縮とスムーズな注文による生産性向上、ストレス軽減などが期待できるといしている。
同実証実験では、サブウェイの実店舗において、実験に同意した来店客に実際に注文をしてもらい、その使用感をアンケートにより収集して、サブウェイの注文スタイルに不慣れな場合でも容易に、かつ非接触操作で安心して注文ができるかを検証する。また1人あたりの接客対応時間の短縮など、効率化を検証するとしている。
OKIは、注文を完全に自動化した端末において、視線入力や音声入力などを組み合わせた非接触対応を実現することで、ウィズコロナ時代における感染症予防の「新常態」に適応した新しい接客サービスの提供を目指す。引き続きAIを用いた感情推定技術の社会実装に取り組み、少子高齢化による労働力不足、感染症予防など、社会課題解決に貢献するとしている。
なお同実証実験については、横浜国立大学、自然科学研究機構生理学研究所、エヌ・ティ・ティ・データ経営研究所(NTTデータ経営研究所)を中心とした「生理学研究所COIサテライト拠点」活動の下で研究開発を進めているものという。同実証実験における各機関の役割は以下の通り。
- OKI:感情推定技術を活用した提案型注文サービスの研究開発、プロトタイプの開発
- サブウェイ:実証実験協力店舗の調整、提案型注文サービスの監修
- NTTデータ経営研究所:OKI×サブウェイのマッチング、COI STREAM研究開発成果の社会実装支援
生理学研究所COIサテライト拠点は、文部科学省「革新的イノベーション創出プログラム」(COI STREAM)の研究開発拠点「精神的価値が成長する感性イノベーション拠点」のサテライト拠点のひとつ。
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カテゴリー:人工知能・AI
タグ:AI / 人工知能(用語)、OKI / 沖電気工業(企業)、コンピュータービジョン(用語)、ディープラーニング / 深層学習(用語)、日本サブウェイ(企業)、日本(国・地域)
- Original:https://jp.techcrunch.com/2021/08/02/oki-subway-japan/
- Source:TechCrunch Japan
- Author:Takashi Higa