AppleがiOS15などで導入すると発表した、子どもを性的虐待から保護するための機能について、他目的への流用などの懸念について、誤解を解くための説明が必要とAppleのソフトウェア担当副社長が記した内部文書を入手した、と米メディア9to5Macが公開しました。
児童への性的虐待防止機能の開発メンバーへのメッセージ
AppleがiOS15などで導入すると発表した、子どもを保護するための新機能のうち、児童への性的虐待画像の検出機能については、効果が期待される一方で、他の目的への使用について懸念する声もあがっています。
Appleが同機能を発表した8月5日の深夜、ソフトウェア担当副社長のセバスチャン・マリノー・メス氏が開発チームメンバーに送った内部文書を9to5Macが公開しました。
誤解を解くために詳しい説明を続ける姿勢
マリノー・メス氏はメッセージの冒頭で、児童保護機能の公式発表が、チームメンバーの数年間にわたる絶え間ない献身的な努力のおかげで実現した、とチームメンバーを称えています。
そのうえで、「子どもの安全を守ることは非常に重要なミッションです」「子どもを守るツールというだけでなく、Appleが重視するユーザープライバシー尊重の理念を貫いた製品を、Appleの全社的な連携により実現しました」と、その意義を強調しています。
マリノー・メス氏は「多くの好意的反応があった一方、一部の人々が新機能による影響について誤解しています」とも述べ「人々がこの機能を理解できるよう、詳しく説明していきます」と、一部で提起されている懸念に対して丁寧な説明を続ける姿勢をみせています。
児童保護団体からのメッセージも紹介
マリノー・メス氏は、性的虐待写真を検出する機能の開発で連携している非営利団体、全米行方不明・被搾取児童センター(NCMEC)からのメッセージを紹介したうえで、「この素晴らしいチームと一緒にAppleで仕事ができていることを誇りに思います。ありがとう!」と自身のメッセージを締め括っています。
NCMECからのメッセージには、新機能開発に関わった全員の努力に対する感謝とともに、多くの子どもたちを性的虐待から救うことにつながることへの期待が綴られています。
iOS15正式版は今秋公開予定
児童への性的虐待画像の検出機能についてAppleは、アメリカで導入を開始し、それ以外の国・地域では現地の法規制を踏まえて順次導入する予定であること、iCloud写真をオフにすると同機能が無効化されることを説明しています。
iOS15は現在、開発者向けベータ4、登録ユーザー向けパブリックベータ4が提供されており、一般ユーザー向け正式版は今秋公開される予定です。
Source:9to5Mac
Photo:Apple
(hato)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-387881/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania