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「インスタのアカウントを凍結(BAN)します」横行する闇ビジネス

Instagram ban service
 
依頼を受けて、Instagramのアカウントを凍結に追い込む闇ビジネスが横行しているようです。米メディアMotherboardが報じています。

利用規約を逆手に取った悪質ビジネス

Instagramには利用規約があり、これに違反するとアカウントが凍結されます。Motherboardによればこの決まりを逆手に取り、アカウントを凍結に追い込む、さらには凍結されたアカウントの持ち主に「有料でアカウントを復活させる」と持ちかけるといった、悪質な「闇」ビジネスが存在するようです。
 
たとえば同メディアが発見した地下フォーラム「OG Users」のある投稿は「私(と友人)は現在、世界でも最高の凍結サービスを提供している」「私達は2020年以来、プロのBANビジネスを行っている。安くはないかも知れないが、その分の価値は十分にあると思う」という内容でした。
 
Motherboardの取材に答えたWar(仮名)氏は、1つのアカウント凍結につき60ドルを請求しており、「ほぼフルタイムで働いている」と述べています。
 
ネットに広告を出している別の凍結サービスは、凍結サービスの料金はアカウントのフォロワー数によって異なり、通常はフォロワー5,000人までのアカウントを対象としているものの、99,000フォロワーのアカウントまでなら凍結可能と主張しています。

「自分のプロフィールが勝手に使われた」と通報

取材に答えた2つのアカウント凍結サービスは、どちらもターゲットとするアカウントは本人写真を掲載しているものに限ると述べています。先述のWar氏の場合は、「自分のプロフィールが勝手に使われた」との苦情をInstagramに申し立てるという手口を用いるためだそうです。
 
War氏は自分のアカウントを、ターゲットとする人物のプロフィールや氏名、写真をそっくり真似たものに入れ替え、Instagramに通報すれば「一発で凍結される」と語ります。

潰したアカウントの復活を持ちかける

そしてこれらのアカウント凍結サービスは、並行してアカウント復活サービスを提供しているケースが多々あります。
 
Franvel氏(仮名)は、自分のアカウントが規約違反として通報されていることを示す画面のスクリーンショットを受け取りました。スクショを送りつけてきた人物は続けて、凍結サービスを宣伝する自分のInstagramアカウントの画像も送ってきたそうです。
 
その人物はさらにFranvel氏に対し、アカウントを復活させたければ料金を支払うよう、要求してきたとのことです。つまりアカウントを潰し、その潰した相手に復活を持ちかけるのですから、悪質としかいいようがありません。Motherboardの調べによれば、このアカウント復活サービスについては数千ドルを要求する業者も少なくないようです。
 
Instagramもこうした闇ビジネスの存在は認識しており、調査を行っているとMotherboardに答えています。
 
 
Source:Motherboard
(lunatic)

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