【iPad Hacks_03】
「直感的に理解できる」がタブレット操作の魅力ではありますが、初めてiPadに触る人にとっては、順を追ってある程度の基本操作を学ぶことは必要です。
今回はiPad操作の入門的な10の操作についてご紹介します。周りに操作を教えてくれる人がいないという場合は参考にしてみてください。
1)ホーム画面に戻る操作
まず覚えておきたいのが、ホーム画面に戻るための操作です。
iPadにおいて、「メール」や「Safari」などの機能を持ったソフトウェアのことは「アプリ」と呼びます。さまざまな操作をするうえで、こういったアプリの活用が基本となります。
アプリアイコンが並んだiPadの基本となる画面のことを「ホーム画面」と呼びます。ホーム画面においてアプリアイコンをタップ(画面を触る)すると、そのアプリが起動し、画面が変わります。そして、各アプリの画面を閉じたい場合には、ホーム画面に戻ります。
ホーム画面への戻り方は、利用するiPadの種類によって異なります。ホームボタンがある旧式デザインのモデルでは、ホームボタンを1度押し込めばホーム画面に戻ります。ホームボタンが無いiPad ProやiPad Airでは画面下部に表示される横棒(ホームインジケーターバー)を上向きに1度スワイプ(指を画面に触れたまま動かす)しましょう。
2)起動中のアプリ一覧を確認・閉じる操作
実はホーム画面に戻っただけでは、起動していたアプリが終了するわけではありません。例えば、Safari(ブラウザ)で調べた内容をコピーして、メールに書き込むといった操作が必要になってくるように、複数のアプリをすばやく切り替える場面が出てくるからです。この際、画面に表示されていないアプリも、実は見えない部分で動き続けています。こうした状態を「バックグラウンドで動いている」のように表現します。
そこで、動いているアプリの一覧を確認する方法と、アプリを完全に閉じる操作を覚えておきましょう。
ホームボタンのあるiPadではホームボタンを2度押しすることで、ホームボタンの無いiPadではバーを上にスワイプしてから画面中央で指を止めることで、起動中アプリの一覧画面(Appスイッチャー)が表示されます。
アプリを完全に終了させる場合には、このAppスイッチャー画面を開いた状態で、各アプリの小さい画面を上向きにスワイプして画面外に消えるようにします。アプリの不具合やiPadのメモリ不足で画面が固まってしまったような場合などにも有効な操作です。
3)複数のアプリを同時に開く操作
iPadではiPhoneとは異なり、複数のアプリ画面を同時に表示できる方法がいくつか備わっています。ここでは、左側にSafariを、右側に別のアプリを配置する方法を紹介しましょう。
まず、準備として2つ目に表示させたいアプリのアイコンをホーム画面で長押しし続け、アイコンが揺れる状態にします。そのまま指を離さずに、画面下部のアプリアイコンが並んだ枠(ドック)にドラッグアンドドロップ(指を付けたまま移動して離す)操作で移動させておきましょう。
上記の準備が完了したら「Safari」アプリのアイコンをタップして起動しましょう。続いて、画面下端からゆっくりと上向きになぞることで、ドック画面に配置したアプリアイコンが表示されます。そして、同時表示したいアプリアイコンをドラックアンドドロップ操作で画面右端に配置してください。
これで2つのアプリを同時に表示することができました。なお、アプリ画面を1つに戻すには、境目の中央にあるバーをタッチして、画面右端まで移動させればOKです。
4)縦画面・横画面の切り替えについて
iPadの画面は、縦向きと横向きで切り替えられます。端末の向きによって自動で回転するので、横縦を変えたい場合には、端末の持ち方を変えましょう。なお、一部アプリ画面は向きの切り替えに対応していない場合もあります。
iPadの向きを変えても、ホーム画面すら回転しないという場合には、「画面の向きのロック」がオンになっています。iPad画面の右上から下に向かってスワイプすることで、コントロールセンターが表示されます。このコントロールセンターにある鍵マークのアイコンをタップして設定のオン・オフを切り替えてみましょう。
一方、ソファやベッドで寝転びながら動画や漫画を視聴したいという場合には、同様の操作を行い、iPadの向きによって画面が回転しないようにしておくと快適です。
5)コントロールセンターからの素早い設定操作
同じくコントロールセンターから素早い設定切り替え操作が行えます。例えば、画面輝度(明るさ)と音量の調整操作は、使用シーンによって頻繁に行うことになるので、必ず覚えておきたいところ。
コントロールセンターに表示されている太陽マークのバーを上下にドラッグして調整すると画面の明るさが、スピーカーアイコンのバーを上下にドラッグすると音量が調整できます。なお、バーを長押しすると大きく表示されるほか、画面の明るさについては詳細な設定メニューなども表示されるので確認しておきましょう。
そのほか、例えば、月のマークをタップすると、通知などを制限できる「おやすみモード」をオンにできます。
6)アプリのインストール・アンインストール操作
iPadで使うアプリは、標準で備わっているもののほかに「Apple Store」から入手できるものもあります。ホーム画面から「Apple Store」アプリを起動し、中央の「App」タブを選択すると、カテゴリごとに人気のアプリを探しやすいです。
特定のアプリを選択して、「入手」をタップし、パスワード入力や、生体認証を行うことでアプリがホーム画面に追加(インストール)されます。
なお、ここでは割愛しますが、ストアの利用には、Apple IDが必要になるので、もし初期設定で登録を行っていない場合には、そちらの操作を先に行っておきましょう。有料アプリを購入する場合には決済手段の登録も必要です。
そして、アプリを削除(アンインストール)する場合には、ホーム画面にあるアプリアイコンを長押しし、表示されたメニューから「Appを削除」を選択します。
7)アプリをフォルダ分けして管理する
アプリが増えてくると、ホーム画面の整理が必要になります。すでに紹介したドラッグアンドドロップ操作によってアイコンの並び順は変更可能。さらに、フォルダ分けを活用することで、ホーム画面を整理できます。
まずはドラッグアンドドロップ操作で、まとめたいアプリアイコンの上にアプリアイコンを重ねます。これでフォルダが自動作成される仕組みです。フォルダをタップすると、中身のアプリが表示されます。
フォルダには自動で名前が付けられますが、長押しで表示されるメニューから「名称変更」を選択すると、編集が可能。わかりやすい表記に変えておくと良いでしょう。
なお、フォルダを消すには、フォルダ内のアプリアイコンを全て外に出せばOKです。
8)アプリの権限許可について
アプリによっては、iPad本体の機能を活用することがあります。この際、ユーザーはその可否を指定できます。
例えば、綺麗に撮れるカメラアプリなどの場合、「iPadのカメラをこのアプリの機能で使っても良いですか?」と尋ねられます。この場合、ユーザーが許可をしないとアプリに期待する動作を正しく行えなくなります。
一方で、カメラアプリで「位置情報を使用して良いですか?」と尋ねられた場合には、許可しないことで不要な位置情報を写真に付与せずに済むこともあります。場合に応じた選択が必要です。
こうした選択はアプリを初めて起動した際に、ポップアップ画面で表示されます。また、「設定」アプリから各アプリに対しての「アクセスを許可」という項目でも確認できます。誤った選択を修正したいという場合には、設定アプリからのカスタマイズ操作を行いましょう。
9)検索フィードやSiriの活用
アプリアイコンの数が増えてきて、画面数が多くなってくると、特定のアプリを探して起動する操作が煩雑化します。画面の整理も有効ですが、使いたいアプリを検索して起動する方法も2つほど覚えておきましょう。
1つ目は検索フィードを使う方法です。ホーム画面を下向きにスワイプすることで、「検索」という欄が表示されます。ここにアプリ名を入力することで、すばやくアプリを起動可能です。
2つ目は音声アシスタント「Siri(シリ)」の活用です。ホームボタンのあるiPadではホームボタンの長押しで、ホームボタンのないiPadではトップボタンの長押しでSiriが起動するので、「〜を起動して」のように声で指示をすればアプリを起動できます。
10)不要な通知のカスタマイズ
アプリ数が増えてくると、不要な通知が邪魔になってきます。そのため不要な通知を表示させない操作を知っておきましょう。複数の方法がありますが、ここでは通知センターでの操作を紹介します。
まず、iPadの画面上端の中央〜左側から下向きにスワイプをします。すると通知センターという画面が表示されます。通知欄を左にスワイプし、「管理」をタップすることで、通知を「目立たない形で配信」(通知センターのみに表示)か「オフにする…」を選択できます。
* * *
ここで紹介した操作は一例であり、これら以外にも重要な操作は多くあります。しかし、iPadを購入したばかりで何もわからない状態という場合には、まずは今回紹介した10個の基本操作を足掛かりとして試しつつ、さまざまなアプリを使ってみてはいかがでしょうか。
<文/井上 晃>
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