株式会社Thirdverseは、VRゲーム開発を通じて「VRメタバース」の実現を目指す企業。「Thirdverse」という企業名は、自分の心が落ち着く「第3の居場所」という概念を表す「Third place」と、バーチャル空間「Metaverse」を組み合わせた言葉で、バーチャル空間の中にユーザーの居場所を作り出すという同社のビジョンを表すものです。
このたび、そんな同社の代表取締役CEOにgumi創業者の國光宏尚氏が就任。「VRというジャンルにおいて『日本発のコンテンツで世界を席巻する』ことを実現したい」と語る國光氏のもと、同社がどのような事業展開を見せるのか注目です。
リリースされたVRゲーム
同社は、剣での戦いをテーマにした4人マルチプレイ対応のVRオンラインアクションゲーム「ソード・オブ・ガルガンチュア」を2019年6月7日(米国では6日)に正式リリース。
これは、日本のVRゲームで初めてOculus Questにも対応したタイトルです。プレイヤーの身体の動きが「敵の剣を弾き返す」「素早く移動する」などのゲーム内での動きに反映するというVRならではのリアリティあふれるソードバトルが体験できるといいます。リリース以降、複数回のアップデートを重ね、HTC社製VRデバイス「VIVE COSMOS」や「PlayStation VR」などにも対応してきました。
また、2020年12月には、Xbox Game Studios の inXile Entertainment が開発する、チーム対戦型VRファーストパーソンシューティングゲーム「Frostpoint VR: Proving Grounds」の販売を開始しています。
圧倒的な世界的ヒットゲームを作る
そんな同社が、代表取締役CEOに株式会社gumiの創業者である國光宏尚氏を迎えました。そして、ジャフコグループ、インキュベイトファンド、KDDI Open Innovation Fund、Presence Capital、Animoca Brandsを引受先とする第三者割当増資により、累計20億円の資金調達を実施。同時に、米国子会社にて新たに北米ゲームスタジオを設立し、Xbox Game Studiosに所属する、inXile Entertainment 創業者のブライアン ファーゴ氏をアドバイザーに迎えました。
國光氏は、最終的な目標である「VRメタバース」の実現のために、まずは「VRで圧倒的な世界的ヒットゲームを作ること」を重視しています。その手段の第1段階として、家庭用ゲーム機に近い「売り切り型」のVRゲームを開発し、成功を目指すようです。今後は、ゲームクリエイターを中心に採用強化を行い、日米のスタジオにて新作VRタイトルの開発に注力していく構えを見せています。
(文・Higuchi)
- Original:https://techable.jp/archives/159504
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:樋口