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発達障害支援施設向けVRプログラム「emou」が業界初の復職支援VRカリキュラムを精神科専門医と開発

発達障害者のためのVRを使ったソーシャルスキルのトレーニングプログラム「emou」(エモウ)を開発運営するジョリーグッドは9月30日、医療機関や施設向けに、精神障害のために離職・休職している人の再就職・職場復帰を支援する「リワーク特化型VRカリキュラム」を開発したことを発表した。復職支援にVRが使用されるのは、業界初とのこと。

行政独立法人労働政策研究・研修機構が2013年に発表した「メンタルヘルス、私傷病などの治療と職業生活の両立支援に関する調査」によれば、精神障害のために離職した人のうち、復職できた人は平均45.9%と少なく、復職を果たした人でも、1年後には約半数が再び離職しているという。

精神障害で休職している方の復職率。行政独立法人 労働政策研究・研修機構「メンタルヘルス、私傷病などの治療と職業生活の両立支援に関する調査

ジョリーグッドは、精神障害を持つ人の就労移行支援を行うAAA suport(「emou」導入企業)の協力で2020年2月から9月に調査を行った。その結果、「emou」のVRカリキュラムを受講して復職した11人(就労経験あり)のうち、1年後も仕事を続けていた人は10人、つまり職場定着率91%と高い成績が示された。そこから、このカリキュラムの開発が始まった。

精神科医の中嶋愛一郎氏監修のもとで開発されたこの「リワーク特化型VRカリキュラム」は、職場での基本的なコミュニケーションスキル、上司や同僚への気づかい、飲み会の断り方、再就職面接の練習などが訓練できる12のコンテンツで構成されている。中嶋氏は「このプログラムでは、VRを使ったリアルな体験をもとに、再発を防ぐために重要なことを学ぶことができます」と話す。

今後は、精神障害で休職・離職中の人の復職・再就職の支援を行う医療機関、精神科デイケア、訪問看護ステーション、就労移行支援事業所などにサービスを拡大してゆくとのことだ。

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