2021年のスマートフォン市場は、2020年の新型コロナウイルスの影響から一転して好調な売れ行きをみせています。
しかしながら、それに水を差すかのように半導体不足がこの市場を直撃しているようです。調査会社のCounterpointは2021年のスマートフォン出荷台数予測を引き下げました。
前年比の出荷台数増加予測を3%ポイント引き下げ
Counterpointはこれまで、2021年のスマートフォン出荷台数を前年比9%増の14億4,700万台と予測していました。
これは、2020年に新型コロナウイルスの影響で大きく出荷台数が減少したのに対し、2021年はスマートフォンメーカーが昨年末から大規模な部品発注をおこなったことや、買い換えの遅れによる消費者の需要が市場を下支えしたためです。
しかしながら、Counterpointは9月30日にこの予測を前年比6%増の14億1,400万台に引き下げています。
この引き下げの原因は半導体不足です。
2021年第2四半期(4月~6月)には一部のメーカーが要求された80%しか主要部品を受け取れていないとしていたのに対し、第3四半期(7月~9月)に入るとさらに状況が悪化し70%しか受け取れていないというメーカーもあらわれました。
Counterpointは業界の90%が影響を受けており、これが2021年下半期の予測に影響すると考えています。
ファウンドリはフル稼働も半導体不足は続く
半導体不足は2020年第4四半期(10月~12月)から市場を悩ませていましたが、システム・オン・チップ(SoC)やカメラセンサーなどの高価な部品を買いだめすることによって製品を製造し、成長をみせていました。
しかしながら、半導体を製造するファウンドリは数四半期にわたってフル稼働しているにもかかわらず、半導体不足は続いています。
このため、買いだめていた部品も底をつき始め、生産に問題が出ているとのことです。
また、SoCについては、新しい製造プロセスにおける歩留率の低さも影響しています。
しかしながら、スマートフォンメーカーのなかでは唯一AppleはSoC不足の影響を受けていないようだとCounterpointのリサーチ・ディレクターのトム・カン氏は述べています。
IDCは、半導体不足は2022年には落ち着き、2023年には逆にチップ余りが発生する可能性があるとしています。
Source: Counterpoint
Photo: Pixabay
(ハウザー)
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- Source:iPhone Mania
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