【アウトドア銘品図鑑】
革新的な技術で業界を驚かせてきたニーモですが、登山用品のみならず近年はキャンプ用品にも力をいれています。
ニーモのキャンプシリーズを語る際に、外せないのが「スターゲイズ」シリーズでしょう。包まれるような座り心地、軽量&コンパクトでありつつタフなチェアは当たり前、ニーモではオートリクライニング機構で星空を仰げるほどゆったり過ごせるチェアを作り上げました。
そしてこの9月、「スターゲイズ」シリーズの技術を活用したコンパクトなチェア「ムーンライト リクライニングチェア」(1万6500円)がいよいよ発売されました!
■バックパックで持ち運べるリクライニングチェア
リクライニングやスイベルなど特殊な機構がついたチェアは、どうしても収納サイズが大きくなりがちですが、「ムーンライト リクライニングチェア」はどうでしょうか?
比較のために「スターゲイズ キャンプチェア」(2万350円)と並べてみました。「スターゲイズ キャンプチェア」の収納サイズ53×17×17cm、重量2.7kgですから、「ムーンライト リクライニングチェア」はおおよそ3分の1のサイズ感。これならバックパックに入れて持ち運びやすいですね。
アルミ製のフレームです。ぱっと見は先行するライバルたちと同じで、コードで繋がれたフレームをつなぎハブに差し込むだけ。
左右をつなぐフレームが楕円になっています。左右の脚がバラバラの方向にならず、フレームを持ち上げてシートを被せるようなときにイラッとしません。
シートの四隅は樹脂製のソケットが付いていて、フレーム端のボールを差し込みます。途中でシートがはずれることがなく素早く組み立てられるのがいいんです。
最初は少し硬く感じるかもしれませんが、慣れるとスムーズに取り付けられ、撤収時も楽に取り外せますよ。
完成です。先行するライバルたちとほぼ同じサイズで、窮屈さはありません。
■わずか10度で座り心地が改善
「ムーンライト リクライニングチェア」のリクライニング機構の使い方と実力とは? 座り比べてみましょう。
「ムーンライト リクライニングチェア」は、「スターゲイズ」シリーズゆずりのリクライニング機構を搭載しています。
写真ではちょっとわかりづらいのですが角度ではおおよそ10度の違いがあります。この10度が大違い。微妙な違和感を解消できますし、シームレスメッシュのフィット感と相まって疲れにくくなっています。
ちなみに「スターゲイズ キャンプチェア」のオートリクライニング機構だとこんな感じ。ももと背中がほぼ90度の角度から、115度まで開きます。ハンモックのように両側2点で支えているので、ベンチなどに足をのせれば名前の通り、無理なく星を見上げられます。
「ムーンライト リクライニングチェア」には「スターゲイズ キャンプチェア」のような自動リクライニング機構ではありませんが、両側にあるベルトを広げるように外側に引っ張ると倒れ、閉じて引き絞ると背もたれが立ちます。
「スターゲイズ キャンプチェア」の25度の違いを見ると「なんだ、たった10度か」と残念に思うかもしれませんが、テントやタープという限られた空間では大きなリクライニングは邪魔。
リビングでリラックスするための微妙な角度調節ができればいいわけです。
シートは縫い目のないメッシュ製で、100%リサイクルのポリエステル。縫い目のゴワゴワがないし、座るとしなやかに体にフィットして体をゆらしてもどこかに圧がかかりにくく心地良く過ごせます。
シートのソケットとボールのおかげでしょうか、きしみ音もありません。ちなみに、メッシュなので繊細に思えますが、耐荷重は136kgと十分です。
ただし、あまりにきれいな縫い目なので、裏表を間違えて装着しそうになります。間違えてフレームを取り付けるとうまくリクライニングできません。名前が上になるよう取り付けましょう。
オールメッシュならではのフィット感、心地良さがありますが、秋冬キャンプでそのまま使うのは少々寒いし、焚き火を前にするとメッシュに穴があかないかヒヤヒヤします。
とはいえ秋冬キャンプはテント内に引きこもりがちですから、「ムーンライト リクライニングチェア」のこの大きさがちょうどいい感じ。秋冬キャンプにこそその心地よさを実感できるチェアなのかもしれません。
>> ニーモ
<取材・文/大森弘恵>
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- Original:https://www.goodspress.jp/reports/402226/
- Source:&GP
- Author:&GP