NORDISK(ノルディスク)というと、白いコットンの大型ティピーテント「アスガルド」シリーズが有名です。冬キャンプで、ストーブを入れてラグを敷いて、コットンテントの中でぬくぬくキャンプって憧れますよね。
アスガルドのイメージが強いノルディスクですが、そこはアウトドアの本場、北欧はデンマークのブランド。機能的なギアもたくさん作っています。
「Jorund Tech Bivy(ヨルンドテックビビー)」(6万4900円)もそのひとつ。1枚のシートを防寒用としてかぶったりシェルターにしたりといったブッシュクラフトらしさを快適に機能的に実現できるという、ブッシュクラフターのために作られたギアなんです。
■ビビーとはビバークのこと
近年注目されているブッシュクラフト。極力、自然の素材を利用するスタイルで、例えば火起こしも1本のナイフと火打石で行うといったカタチです。そのため荷物は最小限。そんなブッシュクラフターのために作られたギアがこの「ヨルンドテックビビー」です。ビバーク時のビビーテントをポンチョとしてもタープとしても使えるようにすることで、荷物を減らせるというわけです。
まずはポンチョとして着用。実際に羽織ってみるとその暖かさに驚かされました。一見、レインコートのようなペラペラな感じかと思いきや、生地の間にヒートシートが入っているため体感的にすごく暖かい。また、冷たい風が吹く秋冬の山でも体温を奪われにくいように防風性も高く設計されています。
個人的にはアニメに出てくる旅人のようなクラシックなデザインがお気に入りで、スナフキンやルーク・スカイウォーカー好きとしてはこのシルエットにグッときます(笑)。
ファスナーの閉じる場所を変え足元のドローコードを引っ張るとビビーシュラフに変わります。フードはそのまま使えるためマミー型のシュラフのように頭まですっぽり被りやすく、ヒートシートと高い防風性により自分の体温を封じ込めてくれるため暖かい!
スペック的には3シーズン向けなので、冬キャンプなどの気温が一桁や氷点下になるような時期にこれ単独での使用は難しいですが、インナーシュラフとして保温性の高いアイテムと組み合わせて使うことで、オールシーズンの活躍も期待できます。
ちなみに「Bivy(ビビー)」とはビバークという意味です。ビバークは、予定していない状況での緊急的な宿泊のこと。最近は、あえてビビーシュラフを使用して、より自然を感じながら睡眠を取るスタイルが上級キャンパーの間で流行しているとか。
タープにすると、いわゆる六角形のヘキサタープになります。2箇所にポールを通す穴が設置されているため、ビギナーキャンパーでも設営しやすい仕様です。270×160cmと小型なので、ソロキャンプ時のシェルターにしたり、ハンモックの下に張ってアンダーキルトにしたりといった使い方がいいかも。もちろん生地は防水仕様です。
フードはタープ時でもそのまま出しておけばヘッドライトなどの小物を入れるポケットとしても使用可能。スッキリさせてたい時はフード内に納めてもOKです。
付属されているスタッフサックに収納すれば、持ち運びに便利な筒型のコンパクトサイズに。
収納時はこのサイズで3役こなしてくれるというのは魅力的。キャンプだけでなくバックパッカーやバイクでのツーリングキャンプにもいいかもしれません。
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最近ではひとつで何役もこなせるアイテムが増えてきています。ただ、その多くは似たような役割になることがほとんど。でもこの「ヨルンドテックビビー」はそんなカテゴリーを超えた多用途ができる画期的なアイテム。そして何よりも、ノルディスクらしいクラシックでオシャレな雰囲気が魅力です。
キャンプの回数を重ねるうちに大概のアイテムが揃いはじめてきましたが、「ヨルンドテックビビー」を通じてさらに沼にハマりそうなアウトドアの奥深さを体感しました。防災用のアイテムとしても期待できそうです。
>> ノルディスク
<取材・文/宇田川雄一>
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- Original:https://www.goodspress.jp/reports/406896/
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