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ソフトバンク、基地局からワイヤレス給電する技術を実用化

ソフトバンク 基地局
 
ソフトバンクは日本国内各所にある携帯電話の基地局を利用し、ワイヤレスで電気機器を給電する技術を実用化します。日本経済新聞が報じています。

早ければ2025年の実用化目指す

同メディアによれば、ソフトバンクは近く実証実験を開始し、早ければ2025年の実用化を目標としているとのことです。ワイヤレス給電の技術開発については、京都大学、金沢工業大学、情報通信研究機構(NICT)と共同で進める模様です。
 
ワイヤレス給電には、5G通信に使う28GHzの周波数帯を用い、基地局に設置した送電用の機器から送電する、と日経は伝えています。ソフトバンクは全国約23万カ所に基地局を有します(2021年2月時点)。
 
これは現在スマートフォンなどで広く採用されている「Qi」規格ワイヤレス充電とは異なり、充電器との接触を必要としません。ソフトバンクは将来的には、100メートル程度の範囲まで電気を飛ばすことを目標としているとのことです。ただし当初は1ミリワット程度の微弱な電力とのことなので、給電対象となる電子機器は、たとえば補聴器や電子タグのような、消費電力の少ないものになると考えられます。

以前より開発されている近・中距離ワイヤレス給電技術

近・中距離ワイヤレス給電技術については、かなり以前よりAppleもiPhoneに採用すると噂されてきましたが、現時点では実用に至っていません。2017年当時、Appleとの提携が噂されたのは、現在もWattUpワイヤレス充電技術を推進する米Energousでした。
 
また米国ではOssiaが、近・中距離ワイヤレス充電によって繰り返し利用できるバッテリー「Cota」を開発、世界各地で提携先を増やしています。
 
そしてスマホメーカーでは中国Xiaomiが今年1月、近距離ワイヤレス充電技術「Mi Air Charge Technology」を発表しています。

iPhoneは将来的に完全ワイヤレス充電になる?

そこで気になるのが今後のiPhoneの動向です。現在iPhoneはLightning端子を搭載していますが、欧州連合(EU)の欧州委員会は同地域で販売されるスマートフォンの充電端子を、USB-Cに統一することを義務付ける法案を提出しました。
 
法案が可決されればLightning端子をUSB-C端子へと切り替える必要がありますが、Bloombergの名物記者マーク・ガーマン氏は、LightningからUSB-Cへの切り替えは多大な困難が伴うため、AppleはむしろiPhoneを完全ワイヤレスへと移行させるだろうと予想しています。

 
 
Source:日本経済新聞, Ossia, Energous
Photo:ソフトバンク
(lunatic)

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