【iPadで始めるAV環境最強化計画】
iPadのハードウエアとしての最大の特長は、やはり11インチ前後というスマホより大きめの画面。おかげでYouTubeやNetflix、AppleTV+といった映像配信を視聴するビューアーとしては最適なのですが、意外と頭を悩ませるのが日本の地デジ放送など、一般的なテレビ放送を見たい時。ニュースやバラエティ、ドラマ、スポーツなどは、今でも地デジ放送で観たいコンテンツもありますよね。
そこで、周辺機器やアプリなどを使ってiPadでテレビ番組を観る方法をいくつか紹介していきます。
1. ナスネやレコーダーなどWi-Fi連携チューナーを導入
正統派の方法は、iPadで利用できる地デジチューナーを使うことです。ただし、iPadに直接接続できる地デジチューナーは少なく、接続端子がUSB Type-CとなっているiPad(「11インチiPad Pro(第3世代)」(2021年モデル)など)で利用できるものはありませんでした。そんな時は、自宅に地デジチューナーを設置し、Wi-Fi経由でアプリを通して視聴するタイプの製品です。
iOS対応の製品は複数販売されていますが、オススメしたいのが今年3月に発売元をバッファローに変えたnasne(ナスネ)「NS-N100」(2万9800円)。PlayStationファミリー向けの周辺機器というイメージが強いナスネですが、iPad向けにも“torne mobile”(テレビ視聴はアプリ内課金で500円必要)を公開しています。アプリもヌルヌル動き、iPadの大画面視聴用にピッタリ。
そしてもうひとつ、選択肢になってくるのがテレビ録画用のBDレコーダーです。各社ともスマホ連携アプリを提供していて、ライブ視聴も録画番組視聴もできます。なかでもパナソニックのDIGAシリーズ向けとなるアプリ「どこでもディーガ」(無料)は完成度バツグン。レコーダーは録画容量やチューナー数で多数のバリエーションがありますが、例えば2番組録画・1TBモデル「DMR-2W101」(実勢価格4万3780円)などをテレビにも接続しておいて、テレビ・iPadの兼用として導入するのもアリですね。
2. ドラマやバラエティの視聴なら「TVer(ティーバー)」で十分
次はネット経由で手軽に視聴できるサービスの利用です。代表的なサービスが、民放テレビ局が運営していて約400番組を無料で見逃し配信している「TVer(ティーバー)」でしょう。
ドラマ、バラエティ、報道、アニメ、スポーツなどのテレビ番組を一週間無料で配信。元々「Tver」は、テレビ放送を補完する“見逃し配信”というコンセプトでスタートしていますが、チューナーが付いたテレビを持つ必要がなく、ある意味「iPadで視聴できる無料のサブスク動画サイト」とも言えます。CMが入りますが、絶賛放送中の人気ドラマやバラエティも視聴できるので、作品ラインナップは有料の動画配信より充実。簡単なアンケートに答えるのみで会員登録も不要。完全なリアルタイムでなくてもいいけど、映像配信サービスにはないテレビ的な作品を見たい人にピッタリです。
3. 「NHKプラス」ならテレビ放送をライブ視聴できる
「TVer」では見られないNHKのテレビ番組を視聴したいなら「NHKプラス」も活用してみましょう。iPadでもアプリやブラウザで視聴できる「NHKプラス」は、総合テレビとEテレのリアルタイムのライブ配信、そして番組の見逃し配信を提供。配信されている番組は、ニュース(現在は関東地方、近畿地方、東海地方、福岡県向け。来年以降順次各地方の配信を開始予定)や情報番組、地域向けの番組、NHK制作によるドキュメンタリーやスポーツなどです。
アプリを起動して「NHK G」「NHK E」のタブを選んで再生ボタンを押すだけで、すぐにリアルタイムのテレビ放送が見られる驚きの手軽さ。「NHKプラス」は基本的にNHKの受信契約をしている人向けと位置づけられているため、未確認の状態では受信契約の状況を確認するメッセージが表示され続けます。受信料を払っている人、同一世帯の人は、郵送で届くハガキに書かれた確認コードを使った手続きをすることで、メッセージ表示を消すことができます。
4. テレビ局のニュースならYouTubeの「ニュース」が便利
地デジで朝や昼に放送されるようなニュースを流しっぱなしにしたい人におすすめなのが「YouTube」。最近、国内の各テレビ局がYouTubeチャンネルを利用し、ニュースのライブ配信をスタートしています。特にテレビ朝日系の「ANNnewsCH」、そして「TBS NEWS」、「日テレNEWS」は、地デジ番組のニュースにも似た構成になっていて、流しっぱなしで視聴できます。ライブ配信中でも、番組頭までさかのぼれる点もメリットです。
テレビ局によるニュース系の番組は、YouTube的なニュース単体の動画も公開もしているし、「テレ東BIZ」などでは解説コンテンツを充実させたりと独自色を出し始めています。テレビ局の報道番組のノウハウとネット視聴との垣根はどんどん下がり、テレビ水準の内容も簡単に視聴しやすくなっています。
<取材・文/折原一也>
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- Original:https://www.goodspress.jp/howto/413654/
- Source:&GP
- Author:&GP