軌道に到達した少数の(しかし増えつつある)ロケット打ち上げ会社に、新たに数えられるようになったスタートアップがある。Astra(アストラ)だ。アラメダに拠点を置くこのロケットスタートアップは、現地時間11月19日午後9時過ぎに、アラスカ州コディアックにある発射場からロケットを離陸させ、成功を収めた。
Astraの「LV0007」ミッションは、8月に行われた試みに続くものだ。前回は、離陸直後に短いホバリングと横方向へのストゥレイフ運動という不安定なスタートを切り、軌道に到達することなく終了した。その後、同社は失敗の原因(エンジンの早期停止)を調査し、LV0007の打ち上げを2021年10月末に設定した。しかし、天候の影響で打ち上げは延期された。
今回の打上ちげと初の軌道到達の1年弱前に、同社はRocket 3.2の試験打上げで宇宙に到達した。そのミッションでは軌道の手前までいき、Astraのチームを含むすべての人を驚かせた。
Astra just reached orbit! 7.61km/sec at our targeted 86.0 degree inclination at an altitude of 500km. The team worked hard for this. We’re just getting started, folks. #AdAstra pic.twitter.com/NiMhCEsuCI
— Chris Kemp (@Kemp) November 20, 2021
迅速な対応と大量生産というAstraのロケット産業へのアプローチは、まだ満たされていないニッチな分野に適している。SpaceX(スペースエックス)のFalcon 9のような大型ロケットのライドシェアモデルに頼ったり、Rocket Lab(ロケットラボ)のElectronのようなものに比較的高い価格を支払ったりするのではなく、より多くの企業が専用のミッションで貨物を宇宙に運ぶことができるような価格設定で、小さなペイロードのロケットを製造することができる、とAstraは主張している。
AstraのチーフエンジニアであるBenjamin Lyon(ベンジャミン・ライオン)氏は、2021年のTC SessionsのSpace部門に参加する。今回のマイルストーンとなる成功について、話しが聞けるはずだ。
画像クレジット:Astra / John Kraus
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(文:Darrell Etherington、翻訳:Nariko Mizoguchi)