農業ロボットや生産管理システムの開発など、近年アグリテック分野が注目を集めています。そんななか、損害保険ジャパン株式会社、SOMPOリスクマネジメント株式会社、株式会社電通国際情報サービスの3社が新しい取り組みを実施。AIによって気象リスクを予測・検知し、対策を促すサービスと予兆保険について、社会実装に向けた検証を開始します。
水稲を対象に技術検証を
3社はこれまで、特に水稲を対象とした取組みを進めてきました。
この問題は、早期段階で追肥を実施すれば被害を抑制することができます。しかし、そもそも数ヶ月先の気温を予測することが難しく、仮に予測できたとしても、労働力不足や費用負担が問題となり追肥を実施できるとは限りません。
このような状況を受け、本取り組みでは、高温障害の発生を早期に予測するAI予測モデルを独自開発。サービスとしては、追肥を促すだけではなく、必要な費用を保険で補償するほか、無人ヘリコプターやドローンによる追肥作業の代行なども想定しているとのことです。
農作物の収量・品質の安定に向けて
今後、検証地域や品種を拡大し、水稲の高温障害予測モデルの精度検証を行うとともに、追肥手段提供サービスについても検証を実施する予定。
今回のサービス及び保険の開発は、業務用農作物の重要性増加を背景としており、主な利用対象は商社や米卸売事業者としていますが、生産者の直接利用も可能だと考えているとのことです。
リリースには、「こうした取組みを通じて、フードチェーンの安定化と、日本の農業・食品産業の発展に寄与することを目指します」と意気込みが書かれています。
- Original:https://techable.jp/archives/166945
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:Techable編集部