Stayway(ステイウェイ)は11月25日、地銀と信金向けの補助金・助成金対応DXツール「補助金クラウド」の支援モデルケースとして、事業再構築補助金採択に基づく地域金融機関(神奈川県)からの融資、日本政策金融公庫の新型コロナ対策資本性劣後ローンによる7000万円、ベンチャーキャピタル(VC)の出資による500万円の資金調達を実施したことを発表した。累計調達額は1億5000万円となった。調達した資金は、補助金クラウドの開発と機能強化、事業開発、エンジニア・カスタマーサクセスの人材採用にあてられる。
日本政策金融公庫の新型コロナ対策資本性劣後ローンは、コロナ禍の影響を受けている中小企業・小規模事業者の財務体質強化のために資本性資金を供給することで、資金調達を円滑化することを目的とした制度。ほかの債務より返済順位が後で、融資審査では資本とみなされるため、地方銀行・信用金庫が融資しやすいことが特徴とされている。中小企業やスタートアップにとっては、無担保・無保証かつ5年超返済不要といった中長期的視点で成長事業を構築するのに適したスキームで、コロナ禍の長期化により同ローンのニーズが拡大している。
なお、日本政策金融公庫の公表情報(日本政策金融公庫×民間金融機関連携の取り組みHP)によると、Stayway本社のある東京・南関東での資本性ローン実行件数は25件となっている。
11月にクローズドβ版の提供をスタートした補助金クラウドは、法人営業のためのクラウド型補助金・助成金獲得支援サービス。地域金融機関で属人的になっている補助金等案内業務の自動化、外注により不透明になっている補助金等申請支援業務の可視化、つなぎ融資・協調融資のスピード感を向上といった補助金・助成金対応業務のDXにより、地域金融機関などの戦略的・効率的な業務プロセスの構築を可能にする。
補助金クラウドの正式版リリースは2022年度を予定。地域金融機関に対する支援を通じ、中小企業やスタートアップに株式以外の資金調達の手段を提供する。今回の引受先となった日本政策金融公庫との連携を深めて資本性ローンの獲得支援を拡充し、これまでアナログな手法で管理され分散していた補助金の情報や融資手法をデジタル化することで、より短時間で補助金の情報を収集し、申請・融資支援につなげたいという。
- Original:https://jp.techcrunch.com/2021/11/25/stayway-fundraising-2/
- Source:TechCrunch Japan
- Author:Satoko Sato