調査企業Gartnerによると、2021年第3四半期(7月〜9月)の世界スマートフォン販売台数は、前年同期比で6.8%の減少となりました。
Appleは2位へと復権
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が大きく取りざたされた昨年よりも、さらに出荷台数が世界的に落ち込んだ理由として、Gartnerは部品不足による生産スケジュールの遅れや在庫の減少、製品供給の遅れなどが連鎖反応を起こし、最終的にエンドユーザーへの販売に影響を与えたと分析しています。同社のシニアリサーチディレクターは「消費者の需要は旺盛だった」と強調、あくまでも製造・販売側に原因があることを指摘しています。
事実、そうした状況下でもユーザーに安定的な供給ができたAppleは、2020年の第3四半期と比較して大きく販売台数を伸ばし、シェアを11.1%から14.2%へと大きく拡大させました。これによって、シェアランキングでAppleはXiaomiを再び追い抜いて2位へと返り咲いています。Gartnerは、A15チップやバッテリー駆動時間の改善、カメラセンサーの最適化、5G需要なども、Appleの勢いを後押ししたと指摘しています。
Huaweiはいずこへ
ほかに注目すべきは、Huaweiの不在、そして上位ベンダーのシェアがさらに縮小したことでしょう。
米国の禁輸措置によって国際市場から実質的に締め出されたHuaweiは、飛ぶ鳥を落とす勢いで快進撃を続けていたものの、今は見る影もありません。ハイエンド端末は5Gに対応していないばかりか、規制を回避するために自社設計を諦め、ライセンス供与を行うのではないかとの観測まで出ています。
また毎シーズンのように上位ベンダーへの集約傾向は強まっていますが、今回は「その他」が2020年第3四半期の38.4%から6.1%ポイントも減少しているのが特徴的です。復権を狙うMotorolaなどが、どこまでこれら上位ベンダーに肉薄できるのか、今後の展開に要注目と言えるでしょう。
Source:Gartner
(kihachi)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-422043/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania