供給チャネルが安定したことで、一時期に比べれば随分と熱狂も落ち着いた感のある中国のiPhone事情ですが、それでも香港と中国本土との価格差を利用して利ざやを稼ぐ“密輸”は後を立ちません。
トラックを使って大胆な密輸
深圳税関傘下の黄岡税関は11月8日、貨物走路から深センに入ってきた不審なトラックを見つけました。もともと貨物トラックは輸送に適しているため重点検査対象だったのですが、車両のX線検査を行った結果、怪しい収納部が車両内部に確認されたのです。
税関職員から指摘を受けた運転手は「収納部は印刷用紙や書類を入れるためのものだ。未申告のものを隠してはいない」と主張しましたが、長年の勘から違和感を覚えた職員は、車内の捜索に乗り出しました。すると案の定、プラスチック板で覆われた収納部の下部スペースから、50台のiPhone12 Pro Maxが姿を現しました。さらに別の場所からも同じように、iPhone12 Pro Maxが20台発見されました。
ロシアでは50億円規模の大掛かりな密輸も
いずれのiPhone12 Pro Maxも新品であったため(最新モデルはiPhone13シリーズのため、現在公式ストアではiPhone12以外販売していないのですが)、このトラックは時価総額にしておよそ500万円を超すiPhoneを密輸していたことになります。
今回の事件を発見した黄岡税関は、今後もリスク分析を強化し、あらゆる種類の密輸を取り締まっていくと述べ「旅行者は法を犯してまで運を試すべきではない」と厳しく警告しています。
ちなみに、中国以外でもスマートフォンの大掛かりな密輸はしばしばニュースになります。近年発覚した最も大規模な事件は、ロシアの大手航空会社Aeroflot(アエロフロート・ロシア)の従業員が結託して、iPhoneなど累計50億円相当のスマートフォンを密輸していたことでしょう。
Source:南方都市報,海関発布
(kihachi)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-422348/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania