台湾のチップメーカーTSMCは、ドイツ政府と同国内に生産施設の建設に向け初期段階の交渉に入っている、とBloombergが伝えています。
候補地などは未決定
TSMCのドイツ工場建設の最終決定は、政府補助金、顧客需要、人材確保など、様々な要因に左右される、と同社の欧州・アジア販売担当上級副社長であるろローラ・ホー氏は台北で開催されたテクノロジーフォーラムの傍らで報道陣に対して語りました。
今案件は、ヨーロッパ連合(EU)とその他の国々がサプライチェーンの混乱を緩和させるため自国内でのチップ生産の増加を目指す流れの中で持ち上がったとされています。
TSMCは、中央政府とインセンティブについて話し合ったり、候補地を決めたりはしていないとのことです。TSMC会長のマーク・リュー氏は、6月の株主総会において、ドイツでの製造拠点設立に向けた評価を開始したと明らかにしました。
TSMCは米国と日本に生産施設を建設
台湾を中心に生産拠点を持つ世界最大の半導体受託メーカーであるTSMCは、国家安全保障や自給率向上のために半導体の国産化を目指す主要各国の需要に対応するため、昨年から多角化を進めています。
TSMCは米アリゾナ州に120億ドル(約1兆3,612億円)規模の施設を建設中で、日本でも70億ドル(約7,940億円)規模の施設の建設を近く開始する見通しです。
EUは“欧州チップ法案”を来年上半期に発表する計画で、2030年までに世界チップ生産の20%を担うことを目標としています。
Source:Bloomberg
Photo:MichaelWu/Flickr
(lexi)
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