米国時間12月14日より、Twitter(ツイッター)は動画に自動生成キャプション機能を導入する。この機能により、耳がまったく聞こえない、または聴覚障害を持ったユーザーが動画によりアクセスしやすくなる。自動キャプションはウェブ、iOS、Android版で、英語、スペイン語、日本語、アラビア語、タイ語、中国語、ヒンディー語など、30以上の言語で利用できる。
キャプション機能は、Twitterが12月8日からテストを開始した新しいバーティカルフィードで役立つ可能性がある。このフィード方式が一般に展開されれば、同アプリの「Explore(話題を検索)」タブがTikTok(ティックトック)のようになり、動画を含む、アルゴリズムで推奨されるコンテンツが一度に1つずつ表示されることになる。このようなフィードでは、動画にキャプションがついていることが期待される。公共の場でヘッドフォンが手元にない場合でも、フィードを簡単にスクロールできるからだ。
関連記事:他社に続きツイッターもTikTokを模倣、検索タブがビデオフィード化するテスト実施
しかし、TikTokやInstagram Reelsの動画キャプション機能では、投稿前にキャプションのテキストを編集することが可能だが、Twitterではユーザーがキャプションを微調整することはできない。つまり、自動キャプションをより正確にするために、ユーザーがエラーを修正することはできないということだ。
自動キャプションや画像の代替テキストなどのアクセシビリティ機能は、2020年9月についにアクセシビリティ専門チームを創設した後、Twitterがよりフォーカスしている分野だ。この人事配置の変更は、2020年夏に自動キャプションのない音声ツイート機能を試験的に導入した際に、ユーザーから批判を受けたことがきっかけとなった。現在では、音声ツイートと同社のClubhouse(クラブハウス)のライバル機能であるTwitterスペースは、どちらもキャプション機能を備えている。
Twitterが動画のキャプションをサポートするのは新しいことだが、同社はすでにTwitterスペースと呼ばれるライブオーディオチャットルームでキャプション技術を使用していた。
Twitterは、キャプションを含むスペースの音声コピーを30日間保存し、同アプリのガイドラインに違反していないかどうかコンテンツを確認するとしている。特定のスペースに違反が見つかった場合、Twitterはそれらの記録をさらに90日間保管し、スピーカーが違反決定に不服を申し立てる機会を提供する。
Twitterとユーザーにとって残念なことに、このプロセスはプラットフォーム上での不正使用の問題に対処するには十分ではない。Twitterスペースのユーザーはこれまで、人種差別的なタイトルのスペースなど、明らかに問題のあるコンテンツを配信され、Twitterがその報告を受けた後も有害なコンテンツはフィードに残っていた。TwitterのコミュニティマネージャーであるSimon Balmain(サイモン・バルマン)氏は最近、この問題に取り組んでいるとツイートしたが、同社のシステムが既存の報告機能や、スペースの音声やキャプションの保管を超えて拡張されるかどうか、あるいはどのように拡張されるかについて、Twitterはまだ詳細を明らかにしていない。
画像クレジット:Bryce Durbin / TechCrunch
[原文へ]
(文:Amanda Silberling、翻訳:Aya Nakazato)