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Dimensity 9000、SD888やTensorを圧倒するAI処理性能を発揮?

MediaTekのDimensity 9000
 
スマートフォンにおいて人工知能(AI)は今や、カメラ画質の向上やバッテリー持続時間の延長のために当たり前のように使われており、AI処理性能の高さは重要なスペックの1つです。
 
MediaTekの新型フラッグシップ システム・オン・チップ(SoC)であるDimensity 9000のAI処理に関するベンチマークスコアがリークされ、Snapdragon 888やGoogle Tensorチップを圧倒するスコアであることがわかりました。

Snapdragon 888の約4倍、Google Tensorの約3倍のAI処理性能を持つDimensity 9000

スマートフォンに搭載されるSoCのAI処理性能を測定するAI-Benchmarkに掲載された結果によると、Dimensity 9000スコアは692.5でした。
 

 
これに対して、QualcommのSnapdragon 888は164.8(Adreno 660使用時)、強力なAI処理性能を持つとされるGoogleのTensorチップは256.9(Google Tensor TPU使用時)です。
 
Dimensity 9000のスコアはこれらに対して4.2倍/2.7倍であり、圧倒的に高い性能を誇っています。
 
QualcommはSnapdragon 888+について他社よりもAI処理性能が優位であるとアピールしていましたが、Snapdragon 888の小改変版に過ぎず、Dimensity 9000がこれよりも遙かに高いスコアであることは間違いないでしょう。
 
なお、AI-BenchmarkにはAndroid版のアプリしかなく、iPhoneシリーズの結果は掲載されていません。

Snapdragon 8 Gen 1よりも高速?

また、Dimensity 9000のライバルであるSnapdragon 8 Gen 1のスコアは560程度との情報があり、Dimensity 9000はAI処理性能の面で同世代同士の比較でも優位に立つかもしれません。
 
ただ、CPUやGPUと異なり、AI処理は単純な演算性能の高さがユーザー体験に直結するとは限りません。
 
AIを何にどう使うかが重要であり、その処理に適した演算が高速におこなえるかがポイントとなります。
 
とはいえ、これまでフラッグシップSoCの分野で実績のなかったMediaTekが、AI処理性能において他社と同等以上の領域に到達したということはいえるかもしれません。

 
 
Source: Digital Chat Station/Weibo (1), (2), AI-Benchark via Notebookcheck
(ハウザー)

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