サンフランシスコで現地時間12月15日夕方に歩行者をはねたWaymo(ウェイモ)の自動運転車「Jaguar I-Pace」はマニュアルモードだった、と同社はRedditに投稿された第1報に回答するかたちで語った。Waymoによると、その時車両はマニュアルモードになっていた。実際に運転していたのは、ハンドルを握っていた人間のセーフティドライバーだったということだ。
この事件を説明したKWilletsによるRedditへの投稿には、サンフランシスコのローワー・ハイト地区に停車しているWaymoのテスト車両の写真が掲載されていた。現場には消防車と数人の救急隊員も写っている。目撃した事故後の様子を記したKWilletsの投稿には、こう書かれている。
2021年はこれ以上悪くならないと思っていた矢先、ドーンという音が聞こえた。何事かとベッドから飛び起きた。
近隣の誰かが向こう側のライドシェアの車両から降りてきて、1人が道を横切って渡り、もう1人は車両の後ろで明らかに写真を撮っていた。サンフランシスコ市警察のパトロールが立ち止まって、道を渡るときには気をつけなさいとか何とかを言っていたところに、近くの車線をWaymoが通り、渡り終えた人をはねた。彼は車に戻る途中だったのだと思う。被害者は意識があり、その後立っていたが、より正確な診断のためにサンフランシスコ総合病院に行ったという。無事であることを祈る。
Waymoなんてものはないと言われても、僕とおじいちゃんはあると思っている。
その後、この事件はTwitterで取り上げられ、さらに注目を浴びた。WholeMars Catalogの名でツイートしている有名なTesla(テスラ)ファンのOmar Qazi(オマール・カジ)氏とのやり取りの中で、Waymoの広報担当者が回答し、車両がマニュアルモードになっていたと述べた。
TechCrunchがWaymoに連絡を取ったところ、同社は以下の声明を出した。
米国時間12月15日の夕方、サンフランシスコのハイト通りのウェブスターとブキャナンの間のブロックで、当社の車両が衝突を起こしました。車両がマニュアルモードで走っていたときに、道路にいた歩行者と接触しました。歩行者は現場で怪我の手当てを受け、救急車で病院に搬送されました。当社の車両が走行する地域社会の信頼と安全は我々にとって最も重要であり、地元当局と連携してこの事件の調査を続けていきます。
Waymoは、カリフォルニア州、特にマウンテンビューとサンフランシスコ周辺において、何年も前から自動運転車のテストを行っている。Waymoはサンフランシスコでのテストを活発化させており、その結果、自動運転車全般、そしてより具体的には同社自身に注目が集まるようになった。例えば同社の自動運転車が次々と同じ行き止まりの道に入り、Uターンを余儀なくされたことから、Waymoは地元のニュースに取り上げられるようになった。
Waymoは自動運転車の規模について正確な数字を提供していないが、TechCrunchに対し「サンフランシスコに数百台の車両を保有している」と語った。同社のサンフランシスコでの活動は2021年、特に8月にTrusted Testerプログラムを開始し、研究プログラムを従業員だけでなく、一部の一般人にも開放して以来、活発になっている。このプログラムでサンフランシスコの人々は、同社の全電動の「Jaguar I-PACE」の自動運転車に乗ることができる。依然として、セーフティドライバーが運転席に座っている。
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(文:Kirsten Korosec、翻訳:Nariko Mizoguchi)