テントやタープを地面に固定するためのギア「ペグ」。ただの棒だと思われがちですが、地味ながらなめてかかると痛い目を見るキャンプギアの代表格です。
テントもタープも幕なので風を受け止めます。だからこそロープやペグを使って飛ばされないように地面にしっかり固定する必要があるのですが、実は想像以上に負荷がかかります。そのため、しっかり地面に食い込み、負荷がかかっても抜けないことが重要なポイントになります。
また、ひと口にキャンプ場と言っても、地面の状況はさまざま。見た目は土でも中は砂利や岩混じりの場合もあります。硬い地面の場合は、弱いペグだとなかなか食い込んでくれず、無理にハンマーで打って曲がってしまうなんて、まさにキャンプあるあるです。かといって強くて硬いペグになると、重くなってしまい、持っていくのも大変です。
最近はキャンプブームということもあり、これまでになかった形状のペグが続々登場しています。そこで、それら新機軸のペグを5つご紹介します。どれも個性的ながら、打ちやすさや抜けにくさだけでなく、強くて軽くてコンパクトになり持ち運びやすいなど、ペグで痛い目を見たことがある人なら、ちょっと使ってみたくなるモノばかりですよ。
1. カタチや素材が生み出す圧倒的な軽さ
刃物メーカーが作ったのが、高強度でサビにも強い刃物用ステンレス鋼を使ったペグ「打刀(Uchigatana)」。先端が潰れにくく、さらに曲がりにくいため、石混じりの地面でもグイグイ食い込んでくれます。刃物メーカーらしく、円柱形ではなく平べったいカタチに。ステンレスなので鍛造鉄より圧倒的に軽く、長さ20cmのペグ1本がわずか39g。さらに互い違いにすればコンパクトに持ち運べます。昨年クラウドファンディングに登場したのですが、現在は一般販売も行われています。
>> 刃物のプロが手掛けるペグは強くて軽くて固定力は鍛造ペグ並!
2. 軽くて強いアルミ鍛造ペグ
こちらもアルミ製となる、テントも手掛ける鎌倉天幕の「Alumi Forged Anchor 30」。強靭なスチールペグではおなじみの鍛造という叩いて成形する加工法で作られていて、クルマのホイールを手掛ける工場が製造しています。断面は楕円になっていて、打ち込んだあとも回転しづらいという点も注目。長めの30cmながら1本約70gと、同じ長さのスチール製と比べて4割近い軽さを実現しているのは、さすがアルミ。サビにくいのもメリットです。
>> 重さはスチール製の半分以下!強くて軽いアルミ鍛造ペグ誕生
3. ダイカスト(鋳造)らしい複雑形状
強いペグというと叩いて形作る“鍛造”というイメージがありますが、こちらはダイカスト、いわゆる“鋳造”です。金型に合金素材を圧入し形作る製造法で、複雑な形を作れる利点はありますが、鍛造よりは強度が劣ります。そんなデメリットを形状でカバーするのがアルミ部品の専門メーカー、共和鋳造所が手掛ける「アルペグ」です。鋳造ならではの複雑な形状により、表面積を広くして強さと抜けにくさを実現。また長さ25cmで1本あたり82gとアルミ合金らしい軽いペグになっています。
>> 軽いのに抜けにくい!アルミ鋳造メーカーが手掛けたダイカスト製ペグ誕生
4. かつてないカタチがカッコいい!
ペグというとまっすぐと思いがち。でも今年誕生した新鋭ブランド・サルタハイクのステンレススチール鍛造ペグ「BITE STAKE」はなんとゆるやかに弧を描いています。ペグに掛かる力は、風向きに合わせて基本的には一方向。その荷重をしっかり受け止めるために生まれたのがアーチ形状とのこと。さらに頭部が太く先端に向かって細くなるようにしたことで、全長約23cmと短めの持ち運びやすいサイズながら、28cmのストレートなペグと同等の抵抗力を実現しています。重さは1本約175gです。
>> 弧を描く「ステンレス鍛造ペグ」は風向きが変わっても地面に食いついたまま!
5. 突起が付いているのに刺さりやすい!
地面に打ち込むわけだから、当然ながらツルンとしたカタチがいいと思ってしまいますが、農機具メーカー・オカネツ工業が作るステンレススチール製のペグ「ARROW」はなんと複数の突起付き! もちろんこの突起と四角い形状により抜けにくくなっているのですが、なんと地面への食い込みもいいとか。頭部が十字になっていることでしっかりと中央を打ちやすく、力がしっかりペグに伝わることもポイントとのこと。長さは3種類あり、真ん中と鳴る285cmで1本あたり約133gと、鉄ペグより軽い点も魅力です。
>> 突起がポイント!グイグイ刺さって抜けにくい個性派ペグ登場!
<文/&GP>
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- Original:https://www.goodspress.jp/features/420332/
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