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混雑情報のバカンが初詣など分散参拝を支援、福岡県太宰府天満宮や三重県伊勢市主要観光地の混み具合を可視化

AI×IoTを活用してあらゆる空き情報を配信するスタートアップ「バカン」は12月27日、福岡県太宰府市および三重県伊勢市観光協会との観光DXに関する取り組みを発表した。

福岡県太宰府市

太宰府天満宮は、日本屈指の人気観光スポットであるとともに初詣期間は参拝客が集中しやすく、三が日には毎年200万人が訪れるという。ただ昨今、国内外での新型コロナウイルスのオミクロン株感染拡大もあり、参拝者の快適性向上や感染拡大防止に向けて「分散参拝」の重要性が増しているという状況にある。

太宰府市との取り組みでは、太宰府天満宮参道のリアルタイム混雑情報の検知・配信(12月28日開始)を行う。太宰府市内の太宰府天満宮参道に定点カメラを設置し、リアルタイムの混雑情報を24時間自動で検知。またAIなどでそれら情報の映像解析を行うことで、混雑情報を可視化し配信する(カメラによる混雑の可視化は、個人が特定されない形で実施)。参拝者が、任意のタイミングでリアルタイムの混雑情報を把握できるなど、分散参拝しやすい環境の構築を支援する。また、同取り組みを推進し参道の混雑を抑制することで、観光客の満足度の向上や地域住民の理解につなげていくことも目指す。

混雑情報の可視化は、リアルタイム空き情報配信プラットフォーム「VACAN」を活用。VACANには混雑情報をマップ上に表示する機能「VACAN Maps」があり、今回参拝者は、専用ページとVACAN Mapsから混雑情報を確認できる。スマートフォンやPCを通し誰でも閲覧可能。

また今後、得られた混雑データを用いて混雑予測や人流解析といった新しい活用方法を含む観光DXの推進についても、太宰府市とともに検討するという。

三重県伊勢市観光協会

三重県・伊勢市観光協会との取り組みでは、同協会による非接触型デジタルサイネージを活用した混雑状況配信(12月27日開始)をサポートし、配信を実施する。非接触デジタルサイネージには、市内の主要観光地9カ所とそれらのリアルタイムの混雑状況が表示される。筐体に設置された赤外線センサーにより指の動きを検知することで、画面に触れることなく操作でき、各場所の詳細情報を閲覧可能。混雑状況などはすべて多言語対応しており、海外の方も利用できるそうだ。

伊勢神宮は、年間600万人以上が参拝し、三が日には毎年50万人の参拝客が集中するという(数値はコロナ禍前のもの)。やはり日本屈指の人気観光スポットだが、コロナ禍により分散参拝を重視するようになっている。2020年よりVACANは、伊勢市との観光DXの一環として、市内観光地の混雑情報を可視化する混雑状況配信サイト「空きです、伊勢♪」の配信・運営をサポートしてきた。

伊勢市の取り組む主要観光地の混雑データは、市内9カ所にカメラなどを設置し、リアルタイムに混雑状況を検知しAIなどを用いた画像解析により混雑状況を可視化したもの(カメラによる混雑の可視化は、個人が特定されない形で実施)。今回の取り組みでは、「VACAN Maps」および専用ページを介した混雑情報の提供に加えて、非接触型デジタルサイネージを通して混雑を確認できるようにしたという。これにより、スマートフォンやPCを持っていない方や、それらデバイスを使いにくい状況でも、利用者の利便性向上が期待できるとしている。従来以上に手軽に混雑情報を把握できるようにすることで混雑の抑制を促し、感染症などのリスクを抑えた安全な観光地の実現を目指す。

非接触型ディスプレイの設置場所

 

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