久々のブームに沸いているバイク業界。最近は街中や高速道路のサービスエリアなどでも、バイクを楽しんでいる人たちを見掛けることが増えているように感じます。2022年も多くの魅力的な新型車が登場予定。そんな中から、筆者がバイク好きの視点から期待するモデルをピックアップして紹介します。
1. レーサーレプリカ世代注目のヤマハ「YZF-R7」
レーサーレプリカ全盛の時代に免許を取った筆者としては期待を抱かざるを得ないのがヤマハの「YZF-R7」。レースでも活躍する「YZF-R」シリーズの新型モデルですが、パワートレインが「MT-07」などに搭載される688ccの2気筒エンジンとなっているのが特徴です。270度クランクを採用し、トラクションに優れたエンジンだけに、公道でもサーキットでもアクセルを開けやすい特性になっているであろうことに期待が高まります。
もうひとつ、驚いたのが税込で99万9900円という価格。大型のスーパースポーツでありながら、100万円を切る価格設定がありがたい。それでいて、倒立式のフロントフォークやラジアルポンプのマスターシリンダーなど、スポーツ走行に欠かせないパーツをきちんと採用しています。ロードレース世界選手権参戦60周年記念カラーの「YZF-R7 ABS WGP 60th Anniversary」も400台限定で用意され、こちらは3月14日、スタンダードモデルは2月14日発売です。
2. カフェレーサースタイルがカッコいいトライアンフ「Speed Triple 1200 RR」
ハーフカウルに丸目のライトを装備したスタイルに胸が踊るのがトライアンフの「Speed Triple 1200 RR」。ハンドルも低めのクリップオンタイプとされ、英国らしいカフェレーサースタイルを実現しています。「Speed Triple」シリーズは、1160ccの3気筒エンジンを搭載した近年のトライアンフの“顔”的なモデルで、走りの良さにも定評があるので、余計に期待が膨らみます。
シリーズ史上最も爽快とされる乗り味を実現するため、エンジンは180馬力を発揮。慣性を抑えたエンジンは俊敏なレスポンスを実現し、電子制御によって高度に調律されています。ABSやトラクションコントロールはバンク角に応じて効きが最適に調整されるシステムで、アップとダウンに対応するクイックシフターも装備。見た目はクラシカルでも、中身は最新のスポーツマシンです。価格は228万5000円で、2022年1月に発売開始の見込み。
3. ハンドメイドフレームにカワサキのエンジンを搭載したBimota「KB4」
Bimota(ビモータ)といえば、ハンドメイドのフレームに他社製のエンジンを搭載したスポーツマシンを手掛けているイタリアン・ブランド。そのBimotaがカワサキと資本提携しリリースする2台目のモデルが「KB4」です。「Ninja 1000SX」に搭載されている1043ccの水冷4気筒エンジンを、1390mmという600ccマシン並の短いホイールベースの車体に積んでいます。
オリジナルとなるフレームは鋼管のパイプを組み合わせた構成。スイングアームはアルミで、ボディには軽量なカーボンファイバーを多用し、軽快な走りを予感させます。足回りはオーリンズ社製の前後サスペンションとブレンボのブレーキと一流パーツで固め、437万8000円という価格も納得の仕上がり。発売は2022年3月の予定ですが、初期入荷台数に限りがあるため、商談権は抽選になるとのことです。
4. 名車のエンジンを受け継ぐスズキのツーリングマシン「GSX-S1000GT」
スポーティなツーリングマシンとして期待したいのが、スズキの「GSX-S1000GT」。レースでも活躍した「GSX-R1000」のエンジン、それも名機といわれた“K5"エンジンを搭載しています。このエンジンはスーパースポーツ用のユニットとしてはロングストロークで、ストリートでも扱いやすいのが特徴。ツーリングモデルとは思えないほどシャープなデザインと相まって、新世代のスポーツツーリングマシンに仕上がっています。
ハンドルがライダーに近付けられ、ツーリング向けのライディングポジションとなっていますが、モード切り替えにも対応し、5段階に切り替えられるトラクションコントロールやシフトアップ・ダウンに対応したクイックシフターも装備。ツーリングでもアグレッシブな走りが楽しめそう。国内での発売時期・価格は未発表ですが、そろそろアナウンスされるのではと心待ちにしています。
5. 長距離ツーリングの快適性を追求した新型モデル・ホンダ「NT1100」
もう1台、ツーリングモデルとして注目したいのが、ホンダの最新モデルとして登場する「NT1100」です。低速からトルクフルな1082ccの2気筒エンジンを搭載。ミッションには自動で変速操作をしてくれるDCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)を標準で装備しており、より快適に長距離ツーリングを楽しめそうです。
高速移動を快適にする大型のウインドスクリーンは5段階に調整可能で、その内側には6.5インチのタッチパネル式フルカラー液晶のマルチインフォメーションディスプレイを装備。スマートフォンと接続してアプリも使用可能です。走行モードの切り替えやクルーズコントロールももちろん装備しており、前輪の浮き上がりや後輪のスリップを抑制するトラクションコントロール機能も備えています。長距離ツーリングを劇的に快適なものにしてくれそうなモデルで、価格は168万3000円。発売日は2022年の3月17日とアナウンスされています。
<文/増谷茂樹>
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- Original:https://www.goodspress.jp/features/423547/
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