警察庁の発表によると、全国の山岳遭難者は毎年3000人前後で推移しています。遭難者の救助活動において重要な情報となるのが登山届(登山計画書)。しかし、その提出率は高くないというのが現状のようです。
登山届を提出しない理由のひとつは“面倒”ということ。登山者によると、登山計画書を作成するまではいいのですが、それを郵送などで提出するのが手間だといいます。
そこで、登山地図GPSアプリ「YAMAP」を運営する株式会社ヤマップは、群馬県警察と「『登山届情報システム』の活用に関する協定」を締結。これにより、登山計画書の作成と提出をスマートフォンひとつで完結できるようになりました。ちなみに、同社は2020年6月に長野県とも同様の協定を締結しています。
ボタンひとつで正式な登山計画書を提出
「YAMAP」には、事前にコースタイムを自動計算して無理のない登山計画を作成する機能があります。作成した登山計画は、「YAMAPに登山計画を提出する」ボタンを押すだけで家族・友人(緊急連絡先)に共有可能です。
今回の協定により、「YAMAPに登山計画を提出する」ボタンを押すことで群馬県警察へも正式な登山計画書として提出できるようになりました。
ただし、群馬県谷川岳遭難防止条例が定める「危険地区(一ノ倉岳から南面の山域)」に登る場合は、登山日の10日前までに登山届け2通(書面)を谷川岳登山指導センターへ提出しなければなりません。なお、「危険地区」は12月1日~2月末までを「冬山の期間」とし、登山を禁止しています。
安全で楽しい登山をサポートする「YAMAP」
「YAMAP」は、電波が届かない山中でもスマートフォンのGPSで現在地と登山ルートがわかるアプリです。地図には、国土地理院の「ベクトルタイル」を採用し、進行方向に合わせて自動回転する仕様となっています。
登山中はYAMAPサーバーに定期的に位置情報を送信し、家族・友人などに位置情報を共有できる「みまもり機能」を搭載。画期的なのが、YAMAPユーザー同士が山ですれ違った際にお互いの位置情報を交換し、相手の情報をYAMAPサーバーへ送信するという仕組みでしょう。どちらかがオンラインとなれば、電波の届かない場所の位置情報も家族などに共有することが可能となります。
ほかにも、山沿いの積雪状況がピンポイントでわかる「リアルタイム積雪モニター」など、安全な登山をサポートする機能が特徴です。
また、歩いたルートや道中の写真を登山記録として保存・公開したり、全国の登山家と情報交換したり、山の情報収集をしたりと、登山をより楽しくするような機能も魅力。2021年11月には累計280万ダウンロードを突破した、国内最大級の登山アプリです。
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「YAMAP」サービスサイト
群馬県谷川岳登山指導センター
(文・Higuchi)
- Original:https://techable.jp/archives/171676
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:樋口