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普段使いにピッタリな軽量モバイルバッテリーは災害時の徒歩帰宅でどれだけ使えるか試してみた

<&GP編集部員が買ってみた!使ってみた!>

「月に1回、モノを買って体験レポートを書くんだよ」

編集部に入ったばかりの先月、編集部の先輩にこう教わりました。

購入するものはなんでもよいと言われたので、ちょうど欲しかったモバイルバッテリーに決定。私が今使っている約4年落ちのiPhone XS Max(以下iPhone)は、バッテリーの最大容量が82%まで減っています。だから、日中1回は充電しないと切れてしまい、モバイルバッテリーが欠かせません。

すでに容量5000mAhのものを1つ持っていますが、重量約135gで、持ってみると少し重め。基本は手ぶらの身軽さが好きな私には、それすら軽く感じませんでした。そして、いつしか持ち運ばなくなったのです…。

ということで、そんな私でも日々持ち運ぶ気になれるモバイルバッテリーを探すことにしました。

選ぶ基準は2つ。1つ目は、135gより軽いこと。2つ目は、iPhoneを1回分充電できることです。

お気に入りYouTuberおすすめのブランド・Ankerの公式サイトを見ていると、「Anker PowerCore III Slim 5000 with Built-in Lightning Cable」(3690円)という選択基準にピッタリなモデルを発見。

早速、購入したのですが、容量のことまで気が回らず、よくよく考えたら5000mAhってどれくらいか全くわかりません。iPhone XS Maxに1回以上の充電できると記載されていたのですが、いまいち実感が湧かないのです。

そんなときに飛び込んできた自然災害のニュース。

「そうだ、電車が止まっちゃったらどうしよう! もし自然災害で徒歩帰宅を余儀なくされた場合、今回買ったモバイルバッテリーがあればスマホのバッテリーは持つのだろうか?」

そんな不安がふつふつと湧いてきたわけです。

ということで、5000mAhってどれくらいでiPhoneに充電できるかを確かめるついでに、帰宅経路の確認をしてみました。

実際に帰るルートを確認しながら歩くと、経験しないと分からなかった意外な気付きもあったのです。

■持ち運びにピッタリな薄さと軽さを兼ね備える

今回購入したモバイルバッテリーの容量は5000mAh。薄さわずか7.5mmで、サイズは約137.7x66.5mm。iPhoneと一緒に持っても、苦にならない大きさです。

重さは110gと、コンビニのおにぎりと同じくらい。以前の円柱型モバイルバッテリーとの差はほんの25gですが、こちらは薄くて手のひらに重さが分散するため、より軽く感じます。ケーブルは内蔵型で忘れる心配がなく、長さ約10cmでかさばらないのもポイント高め。

この薄さと軽さなら、持ち運びにピッタリです。

■避難時の防災グッズは意外とコンパクト

せっかく徒歩帰宅の練習をするので、これを機に防災グッズをまとめてみました。

初めて準備したのは、常に持ち運ぶものをベースにした避難用グッズ。

参考にしたのは、無印良品が公開していた“いつも持ち歩いて欲しいモノ”リスト。具体的には、モバイルバッテリー、ラジオ(スマホアプリ)、大判タオル、マスク、絆創膏、ウエットティッシュ、有線イヤホン、懐中電灯、ホイッスル、食料(おにぎり、カンパン、チョコレート)、そして水。

加えて、軍手とカイロ、ロープも準備しました。

食料はとりあえず1食分を確保。水は1人あたり1日2L必要らしいので、今回は2Lのペットボトルを用意しました。

これらをリュックに詰め込み、持っていきます。

■会社から自宅最寄駅までの距離は約13km

会社から自宅最寄駅までのルートはGoogle マップの通り。自宅付近は地図がなくても道が分かるため、今回は最寄駅を到着地点としました。距離は約13km、歩いて約3時間の想定です。

▲実際の徒歩帰宅を想定し軍手をはめて出発!

出発時点でスマホのバッテリー残量は20%。

さっそくスマホにモバイルバッテリーをセットして、帰宅スタート。

使うアプリは災害時を想定した最低限の4つだけ。ルート確認に必要なGoogle マップ、状況確認に使うTwitterとradiko、連絡手段のLINEです。ディスプレイの明るさは半分。

果たしてスマホのバッテリーが切れることなく、無事に自宅最寄駅まで到着できるのでしょうか?

■30分で順調に増えていくバッテリー残量

最初に右折する目印の川に到着した後、しばらく川沿いを歩き進みました。出発から約30分経過した時点で、スマホのバッテリー残量は45%と順調に増加。

川にはシラサギやアオサギがいて、思わずのんきに観察してしまいそうになりました。そんなことはさておき、冷静に考えると川沿いは氾濫などが少し怖いです。

調べてみると、目黒川には調整池という地下の貯水池があり、そこで川が溢れないように水量を調整しているそう。とはいえ、もしものために川沿いから離れた別のルートを知っておいた方が安全かもしれません。

また、川沿いには消化器がありました。普段気にしていないので気付きませんでしたが、意外と道中に消化器が設置されています。大地震の後などは火災が多発するので、あらかじめ自宅近くの消化器を把握しておこうと思いました。

■2時間で充電切れとなったモバイルバッテリー

出発から1時間経過した段階で、すでにスマホが60%充電済みでした。この調子なら1時間後には充電は完了していそうと思いきや、出発してから2時間経過。先ほどの想定とは裏腹に、87%までしか充電されていませんでした。

▲充電切れのときは、一番右のライトが点滅

休憩タイムをとり、いったんモバイルバッテリーを外して、しばらく有線イヤホンでラジオ聴取。ふとスマホを確認すると、バッテリー残量が80%を切っていました。再度充電しようとしたところ、なんとモバイルバッテリーが充電切れに!

すでにスマホ本体のバッテリーが消耗している上に、常に位置情報ONでマップを開いていたからか、バッテリーの消耗量がモバイルバッテリーの充電量を上回ってしまったようです。

進んだ距離はまだ会社から3分の1。

焦りで叫びそうになりましたが、歩を進めるしかありません。

■風前の灯となったスマホのバッテリー残量

出発地点から歩いて約10km。ようやく、最寄駅まで残り3分の1の距離まで来ました。

しかし、スマホのバッテリー残量が20%を切っており、かなりヒヤヒヤ。今スマホが切れたら帰り道がわかりません。情報も入手できなくなってしまいます。

「今ならバッテリーの少しの重さも厭わない(涙)」

そんな気持ちになりました。

■バッテリー容量の大きさは安心感につながることを確認

ようやく最寄駅に到着。出発してから約5時間。今回は初めて通る道で、徒歩帰宅のシミュレーションを兼ねていたため、帰るまで想定以上に時間がかかってしまいました。

そして最終的にスマホのバッテリー残量は12%。ということは、私のスマホの場合、残量20%の時点で出発し、5000mAhのバッテリーで必要最低限のアプリを使うだけなら自宅まではかろうじて持つということ。

とはいえ災害時は予定通りに帰れるとは限りません。5000mAhは日常使いには十分な容量ですが、いざというときには少し心もとない容量であることが発覚。今回徒歩帰宅をしてみて、いざというとき、モバイルバッテリーの容量は安心感につながると身を持って理解できました。

そういえば、停電や通信制限の影響を受けないので災害時に重宝すると聞く公衆電話を1台も見かけませんでした。そこでいっそう、スマホを使える状態にできる大容量モバイルバッテリーの必要性を再認識。次に買うなら大容量に決定!

徒歩帰宅をした感想としては、新たな気付きがあったり、災害時の備えができたりしたので良い経験でした。

>> Anker

<文/栗原伶奈(&GP)>

 

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