このカテゴリーを追っている人にとっては、おなじみの問題だ。投資家と企業は、ロボットと自動化に関してほぼ同じ考えを持っている。このような技術は、将来の競争力を維持するために必須のものとなるだろう。また、短期的には、広範な人材不足を解消する鍵になると広く考えられている。
しかし、導入の問題が残る。自動車メーカーやAmazon(アマゾン)などの大企業は、こうした技術を製造やフルフィルメントの現場に導入することにあまり問題はない、リソースが無限にあると思われる企業にとっては容易なことなのだ。しかし、ロボットを稼働させるためのフルタイムの開発者やコーダーを雇用できない企業の場合はどうだろうか?
多くの企業がこの問題に取り組みたいと考えている。この問題に対して、ニューヨークを拠点とするViam Robotics(ビアム・ロボティクス)は、独自のソリューションを準備している。ある人はこのソリューションを、こうしたシステムの導入と監視をより標準化したアプローチで提供するものだと説明している。スタートアップのウェブサイトには次のように書かれている。
Viamはこれらの問題に、カスタムコードではなく、標準化されたビルディングブロックを使ってロボットを直感的かつ迅速に作成、構成、制御できる、新しいロボットプラットフォームの構築に取り組んでいます。私たちは、意欲的で経験豊富なエンジニアが、私たちの革新的なソフトウェアツールを使って、業界を問わず複雑な自動化の問題を解決することを支援していきます。
MongoDBの共同創業者で元CTOだったEliot Horowitz(エリオット・ホロウィッツ)氏が2020年に設立したこのViamは、資金調達にもあまり苦労せずに、ほぼステルス状態で運営されてきた。米国時間2月1日、同社はTiger Globalが主導する3000万ドル(約34億4000万円)のシリーズAを発表した。今回のラウンドには、2021年6月に行われた1200万ドル(約13億8000万円)のシードラウンドにも参加したUnion Square Ventures(USV)とBattery Venturesも参加している。
USVのマネージングパートナーであるAlbert Wenger(アルバート・ウェンガー)氏は、2021年のシードに関連した投稿の中でこう言っている「彼らの目標は、ロボットの構築とプログラミングを、ウェブサービスを組み立てるように簡単にすることです。この目的のために、彼らは物体認識、ナビゲーション(移動)、グリッピング(掴むこと)などの一連のコアコンポーネントを開発しています。「さらにViamは、新しいロボットアプリケーションを開発者がオンデマンドでテストできるオンラインテストベッドを提供しています(高価なロボットのハードウェアを事前に取得する必要がありません)」。
ホロウィッツ氏は次のようにいう「シードラウンド以来、私たちは優秀な人材を採用し、プラットフォームを構築、テスト、ローンチし、簡単かつ直感的にロボットを作ることができるという期待に満ちた外部の方々と連携してきました」。
順調に資金集めができているとしても、物事はまだ初期の段階だ。現在、このプラットフォームは「プライベート・アルファ」として公開されているが、2022年後半のある時点で、より広範にサービスの提供を開始する予定だ。確かにタイミングは良い。Viamの創業と成長がパンデミックと重なったのは偶然ではないだろう。パンデミックによって、自動化に対する関心と投資が大きく高まったからだ。
画像クレジット:rozdemir01 / Getty Images
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(文:Brian Heater、翻訳:sako)