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刃文や質感をリアルに感じられるスマホ向けVRアプリ「刀剣鑑賞」、第1弾は鎌倉時代の名刀を

凸版印刷株式会社は、貴重な文化財のデジタルアーカイブに取り組み、シアターやモバイル端末などでの鑑賞を実現するVR技術「トッパンVR」を開発しています。

そしてこのたび、スマートフォンなどで刀剣の詳細な鑑賞が体験できるアプリ「刀剣鑑賞」を開発し、2月2日(水)より販売を開始。第1弾コンテンツとして、重要文化財「刀 朱銘 義弘/本阿(花押)〈名物 松井江〉」が登場します。

スマホを刀剣に見立てて動かすと……

「刀剣鑑賞」の最大の特徴は、まるで刀剣を手にとったかのような鑑賞体験ができることでしょう。刀剣は、光のあたり方や見る角度によって姿を変えますが、その様子を展示ケースや図録などで表現するには特別な条件が必要でした。

同アプリでは、高精細デジタルアーカイブデータを用い、同社独自の画像解析を行うことで刀剣の表面の特徴(刃文や地鉄など)をわかりやすく鑑賞できるとのことです。

そして注目したいのは、スマートフォンの動きと連動する刀剣。スマートフォンを刀剣に見立て、本物を鑑賞しているような方法で動かすことにより、光のあたり方・見る角度を変えているかのような鑑賞体験ができるといいます。タッチ操作で快適に鑑賞することもできますが、せっかくなら刀剣を眺める動きまでも体験してみてはどうでしょうか。

なお同アプリには、ユーザーによるフリー操作鑑賞のほか、各刀剣の鑑賞ポイントを詳細に解説してくれるナビゲーションモードも搭載しています。

第1弾は、鎌倉時代の名刀

同アプリの第1弾コンテンツは、重要文化財である「刀 朱銘 義弘/本阿(花押)〈名物 松井江〉」。名工・義弘が鎌倉時代に作った名刀です。熊本藩主細川家家老松井興長が所持したことから「松井江」と呼ばれていますが、徳川綱吉の娘・鶴姫が紀州徳川家へ嫁入る際に引出物として贈られ、以来同家に伝来したと言われています。

この刀剣は、小板目の極めて細かく精美な地鉄や刃に輝く澄んだ円い沸などが特徴。同アプリでは、この繊細な表情を高精細デジタルアーカイブで見事に再現しています。もちろん、先述のスマートフォンと刀剣が連動する鑑賞体験も可能です。

今後は、3月に第2弾として瀬戸内市所蔵の国宝「太刀 無銘 一文字(山鳥毛)」の公開を予定しています。以降さまざまな刀剣を公開し、刀剣の魅力を伝える鑑賞体験を提供したいとのこと。また、同アプリの収益の一部を刀剣所蔵者へ還元し、文化財保護や活用に向けた持続的な事業活動を展開していくとのことです。

PR TIMES
「刀剣鑑賞」公式Webサイト
佐野美術館(静岡県三島市)

(文・Higuchi)

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