世界で4億人を超える糖尿病患者。その多くは、1日に何度も指などを針で穿刺する採血型自己血糖値センサー(SMBG: Self-Monitoring of Blood Glucose)を用いて血糖値を測定しなければならず、さまざまなストレスにさらされています。
患者をそのようなストレスから解放することを目指すのが、採血のいらない非侵襲血糖値センサーの開発を行うライトタッチテクノロジー株式会社(以下、LTT社)です。
このたび同社は、1億円の資金調達を実施。前回のプレシリーズAラウンドの調達とあわせて、2017年の創業以来の資金調達総額は補助金等を含めて約5億円となりました。
針のない血糖値センサーを開発
糖尿病患者だけでなく、健常者による気軽な血糖値管理に活用することで、「万病の元」と言われる糖尿病の人口増加抑制、年々増加する医療費や介護費の削減とともに、健康寿命の延伸も目指すことができます。
追加資金調達で事業加速を目指す
LTT社は、国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構や国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構の支援によりセンサーの大幅な小型化を実現し、在宅用医療機器やウェアラブルデバイスとして製品化することを目指しています。
さらに、MedVenture Partners株式会社が管理・運営する「MPI-2号投資事業有限責任組合」からシリーズAファイナルラウンドにて1億円の追加資金調達を実施。量産化に向けた試作器の開発を用いて、臨床試験、薬事承認に向けた展開を加速させています。
ほかにも、2022年度CES Innovation Awardsを受賞するなど、同社の勢いと今後の展開に大きな期待が寄せられています。
(文・和泉ゆかり)
- Original:https://techable.jp/archives/172952
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:izumiyama