株式会社Borderlessは、2014年より360°視界ヘルメット「CrossHelmet」を開発してきました。同製品は、ライダーの視界に鮮明な画像でルートや天気などを表示するヘッドアップディスプレイ(HUD)や、周囲360度を認識できる広角リアカメラ、スマートフォン連携、聴覚に与えるダメージを予防するクロスサウンドコントロールなどが特徴です。
そしてこのたび同社は、「CrossHelmet」のヘルメットOSをベースに、建設現場などにおけるDXを推進するスマートヘルメットシステム「CrossWare」を開発。製品テストおよび実証実験を実施すべく、運用テストや実証実験への参加を希望するゼネコン、工事会社などパートナー企業を募集中です。
センサやデバイスで現場データを取得
特徴のひとつがヘルメットに後付け可能なモジュール(センサやデバイス)。6軸センサー・コンパスセンサー・GPSなどのセンサと、HUDやスピーカーマイクユニットといったデバイスを既存ヘルメットに組み込みます。
カメラと各センサで得た動画 ・静止画 ・音声・位置情報・温度などの現場データを即座にクラウドへアップロード可能です。なお、センサは目的に応じて組み合わせることができます。
モジュール重量は250g未満と低負荷(ヘルメット重量を除く)。静電容量式タッチパネルを採用し、シンプルで直感的な操作ができるのも特徴でしょう。リチウムセラミックバッテリーにより安全性を高めているのもポイントです。
取得データはクラウド上で分析・アウトプット
現場のデータをアップロードすると、クラウド上で画像認識や自然言語処理などによるデータ分析を実行し、その結果をHUDにアウトプットします。なおクラウド上で分析を行うソフトウェアも、センサ同様に目的に応じて開発できるとのことです。
取得データは、動画と位置情報、テキストファイルと画像といった組み合わせで保存可能。これにより、現場の把握や業務効率の改善、安全性の向上、事故の防止を推進するようです。
「CrossWare」は、建設・製造現場での活用のほか、物流業界での活用も視野に入れているとか。たとえばデリバリー業では、音声・HUDでのルート案内による安全性向上と教育コスト削減が期待できます。また物流倉庫では、ARでの在庫管理やロボットへの指示・操作などを実現できるようです。
PR TIMES
「CrossWare」サービスサイト
「CrossHelmet」サービスサイト
(文・Higuchi)
- Original:https://techable.jp/archives/173226
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:樋口