Ford(フォード)は、ハイブリッド・ピックアップトラック「Maverick(マーベリック)」を発表した際に、3Dプリントで自分のオリジナルなアクセサリーを作成できるようになる可能性を予告した。その約束は守られたようだ。3D Printing Industry(3Dプリンティング・インダストリー)とNewsweek(ニューズウィーク)によると、フォードはマーベリックのセンターコンソール後方に備わるFord Integrated Tether System(FITS、フォード・インテグレーテッド・テザー・システム)スロットと、シート下の収納ボックスに対応する追加アクセサリーを3DプリントするためのCADファイルを公開した。これを使ってオーナーは、お気に入りの飲み物に合わせたカップホルダーや、所有する最新型スマートフォンに合った電話機ホルダーなどを、自分で作ることができる。
もっとも、フォードの動きは遅れていると言ってもいいだろう。マーベリックが発売されてから数カ月の間に、すでに愛好家たちがFITSに合わせたアクセサリーをデザインしている。ダッシュボードの棚や、フォード車以外でFITSアクセサリーを使うための非公式なFITSスロットさえ見つけることができる。とはいえ、公式ファイルがあれば、それだけアクセサリーの作成は容易になるはずで、ユーザーによるデザインが急増しても不思議ではない。
同社は既製のFITSアクセサリーの販売にも積極的だ。しかし、デザインマネージャーのScott Anderson(スコット・アンダーソン)氏がNewsweekに語ったように、フォードが3Dプリントをサポートするということは、同社のユーザーに対する態度の「かなり大きな変化」を意味する。これは、自分でアクセサリーを作る人が増えていること、そして自動車のカスタマイズには、性能向上のためのチューニングや、見た目のドレスアップだけではなく、それ以上のものが含まれると、同社が認知していることの表れだ。フォードがアクセサリーの販売で失うものは、同ブランドの車を再び購入してくれる忠実なファンとして還ってくるかもしれない。
画像クレジット:Alex Kalogianni
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(文:Jon Fingas、翻訳:Hirokazu Kusakabe)