“カーライフテック”のファーストグループ、約16億円調達。AI活用サービス開発強化へ

樋口

3年前

株式会社ファーストグループは、個人向けのMaaSサービス「cars」と自動車関連事業者向けの「cars MANAGER」などを提供中。クルマに関わるすべての人に最適なサービスを提供しています。

そしてこのたび、第三者割当増資などにより約16億円の資金調達を実施。サービス開発の強化に乗り出します。

「cars」でカーライフを楽しくスマートに

個人向けサービス「cars」は、スマートなカーライフをサポートするさまざまなサービスを備えたプラットフォーム。

注目のサービスは、マイカーのスマート乗り換えを実現する「cars MARKET」でしょう。クルマを売りたい人と買いたい人を直接マッチングし、“carsエージェント”のサポートのもと売買を進めていきます。

cars MARKETでは、新車・中古車のほかライド車（カーオーナーが利用中のマイカー）も取り扱うため、車両や価格の選択肢が広がるようです。

クルマを売る際には、会員登録や個人情報不要で相場を査定するAI査定を受けます（所要時間約30秒）。

その相場を参考にマーケットへ出品するという流れです。2週間の出品期間を過ぎても成約できない場合は、carsが査定して相場と同等で買取を保証する仕組みもポイントでしょう。なお、査定後に出品せずcarsが直接買取という選択肢もあるようです。

このほか、整備・車検・保険などクルマに関するあれこれをワンストップで提供する「cars CARE」というサービスも提供しています。

一方、事業者向けの「cars MANAGER」は、持続的成長による売上利益増と顧客構築を実現するサービス。具体的には、AIを活用して人とクルマのカーライフデータを収集・解析し、経営支援・集客支援・複業支援に反映します。

経営支援では、経営目標の管理から予実管理、顧客・車両情報の集積、満足度など各種評価を提供。集客支援では、顧客接点の最適化を図る集客リスト自動生成などが可能です。複業支援では、異業種企業との連携を創出し、収益向上をサポートします。

また、メッセージ配信やコール代行、ネット広告運用など事業者ニーズに合わせた多様なオプションサービスも提供中です。

同社はこのたび、第三者割当増資などにより約16億円を調達（デットファイナンスを含む）。これにより、「cars」および「cars MANAGER」の開発を強化するとのことです。

また、1月25日（火）にふくおかフィナンシャルグループとの資本提携、株式会社カインズや関連グループとの資本業務提携を発表した同社。今後は、こういった異業種企業との共創によるカーライフ革命を推進していく構えです。

（文・Higuchi）