Twitter(ツイッター)は2021年秋に、自社サービス上の「優良ボット」と同社が呼ぶものが自らを優良と名乗れるようにする新しいラベルを導入した。「ボット」という言葉はしばしばネガティブな意味合いを持つが、Twitterは、新型コロナウイルス感染症のアップデート、地震警報、議会に提出された法案など、役立つ情報を自動的にツイートする有用なボットも存在すると指摘している。この「優良ボット」ラベルは、これまで一部のグループでテストされてきたが、いますべての自動化されたアカウントの保有者が利用できるようになった。
テスト中と同様、ボットとラベル付けされたTwitterアカウントは、そのTwitterのプロフィールにこの情報を表示する。アカウント名と@ユーザーネームの下に、小さなロボットアイコンが表示され「Automated by」の文字に続いて、アカウントの運営者の名前がくる。一方、Twitterの略歴には、ボットの目的が詳しく書かれる。
ボットがツイートすると、ユーザーのタイムラインにもその自動化の状況が表示される。
Twitterは、この情報はユーザーがどのアカウントをフォローし、関わり、信頼するかを決めるのに役立つとしている。
このアカウントラベルは、9月に約500のTwitter開発者アカウントで初めて利用できるようになり、@earthquakesSF、@vax_progress、@last100bills、@AltTxtReminder、@met_drawings、@EmojiMashupBotなどのボットが、機能をテストしてフィードバックを提供した。これらのアカウントは、重要な最新情報から興味深い情報、楽しいコンテンツまで、さまざまなボットの使い方を示した。
「優良ボット」に加えて、多くの人が他の方法でTwitterアカウントを自動化している。例えば、IFTTTインテグレーションを使ってリンクをツイートするような方法がある。しかし、Twitterはそのような種の自動ツイートについてはあまり懸念していないという。ユーザーは自分のアカウントで使用するサードパーティーのアプリケーションを調べて、Twitterのルールに従っていることを確認する必要がある、とだけ指摘している。
ボットラベルは有用だが、Twitterのサービスにおけるボットに関するより大きな問題を必ずしも解決してはいない。
悪質なボットには、スパムをつぶやくボット(あるいは、暗号資産詐欺を宣伝するボット!)のような迷惑なものから、今後の選挙に影響を与えようとする懸念されるものまで、さまざまなものがある。オプトイン方式を採用しているため、つぶやいて良いことをしようとしているボット所有者は、ラベルを追加して、そのアカウントの所有者であることをアピールすることができる。しかし、悪質なボットはできない。
この機能は、Twitter APIを使用する自動化されたアカウントに2月16日から提供されている。しかし、Twitterによると、今のところシステムの監査は行われていない。
「Twitter上のすべてのアカウントにはTwitterのルールが適用されます」と同社の広報担当者は話す。「ラベルはオプトインのみであるため、現時点では採用を選択したアカウントの監査は行わず、アカウントがルールに違反した場合は、我々の報告プロセスに則ることになります」。
Twitterは、米太平洋時間2月16日午後3時にTwitter Safetyチーム主催のTwitter Spaceでこのニュースについてさらに議論し、同2月17日午前11時にはTwitterDevのTwitchチャンネルで開発者向けデモを行う予定だ。
画像クレジット:Bryce Durbin
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(文:Sarah Perez、翻訳:Nariko Mizoguchi)