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シェードを組み替えて火力調節!炎も明かりも楽しめるユニーク焚き火台「komorebi」

【アウトドア銘品図鑑】

自宅でもアウトドアでも使えるギアが続々登場しています。

家具メーカーである弘益のブランド、ハングアウトも“アクティブな暮らしとくつろぎの外遊び”がコンセプトで、「アーチテーブル」や「BFディレクターズチェア」など家具メーカーならではのユニークな構造のギアを発表して話題となっています。

2022年1月に発売された「komorebi」(1万7600円)は新しい視点から生まれた焚き火台。

ハングアウトには「フレイムピット」という非常にシンプルで組み立てが簡単な名作焚き火台がありますが、「komorebi」はその名のとおり、ほのかに地面を照らす明かりも楽しもうという画期的なコンセプトから生まれました。

 

■四角いシェードを載せていくだけ

複雑な構造に見える「komorebi」ですが、フレームを広げて灰受とシェードを載せるだけ。シェードの組み合わせによって煙突効果と熾火利用を好きなように調節できます。

▲収納サイズは30×21×H7cm、重量3kg

A4サイズの袋の中に、すべてのパーツが入れ子状に収まっています。3つのシェードは四角い枠なので、取り出すときは慎重に。

▲(左上)3つのシェード (右上)灰受 (左中)五徳 (右中)ロストル (下)脚兼フレーム

四角い枠がシェードで、箱形のものが灰受。ドットが抜かれたメッシュを箱形の灰受に入れて組み立てていきます。

すべて直線で構成されていますが、ステンレスのフチはすべて折り返されており、素手で触れても痛くありません。日本ブランドらしい心遣いだし、角の補強材とともに熱によるゆがみを抑えられそうですね。

2本の黒いフレームを広げ、組み合わせます。

フレームは階段状になっていて、これが“組み替え自由”と“地面をほのかに照らす”という「komorebi」らしさを生み出すポイント!

フレームに一番小さいシェードを載せます。

フレームはロックされていないので、シェードを載せることで形がバチッと決まるんですね。シェードがフレームの溝にはまっているか確認を忘れずに。

ロストルを入れた灰受を置き、残りのシェードを順番に載せます。

好きな組み合わせでシェードを載せれば、セットアップは終了。総重量3kgは重く感じますが、ひとつひとつのパーツはさほど重くはないし、軽さのみを目指すのではなく熱でのゆがみを考慮したためというから納得です。

 

■シェードの組み替えバリエーション

シェードの数によって4通りに火力を調節できます。シェードはフレームの溝入れているだけなので、調節は簡単です。

▲小シェードのみを使用

熾火を最大限に利用できるのが、コレ。五徳は小シェードに載せるので強火がほしいときに便利です。ただ、市販の薪だと斜めに置いても少しはみ出すので注意が必要。

▲小シェードに中シェードを追加

小・中シェードを装着した状態では、五徳を中シェードに載せるので熾火で中〜弱火を得やすい高さになります。煙突効果もほどほどにあります。

▲小・中・大シェードすべて使用

シェードを全部使うと煙突効果によって豪快な焚き火を楽しめます。深くなるので長めの薪を入れやすいということもメリットでしょう。

▲小・大シェードを使用

変わり種はこの形。真ん中が抜けていますが、ほどほどの煙突効果を得られます。

小シェードのみで強火の熾きで調理をしたいときに最初にこのスタイルにすれば、煙突効果でさっさと薪をいい状態にもっていけて、整ったら大シェードだけを取り外して調理に取りかかれます。小シェードのみでは市販の薪がはみ出ますが、このスタイルで熾きを作り、火かき棒などで折ってサイズを整えることもできますね。

▲組み立て時のサイズは33×23×H27cm

「komorebi」の高さは27cmで、座面高約30cmのチェアとほぼ同じ。どのスタイルでもチェアに座って作業しやすい高さです。

ちなみに、五徳は各シェードに載せるだけ。ダッチオーブンにも対応しますよ。

 

■シェード間の隙間がいい働きをします

「komorebi」は見た目以上によく燃えます。灰受に設けられた空気孔だけでなく、シェードとシェードの隙間からも空気が引き込まれるためです。

真横からでは隙間のないバケツ型に見えますが、上からのぞくと段違いのシェードの間に隙間があることがよくわかります。風の影響を受けることなく、効果的に空気が取り込まれるんですね。

写真ではわかりづらいのですが、この隙間からわずかに焚き火の光が漏れて地面がぼんやり明るくなります。

「komorebi」の設計担当者は、照明器具メーカー勤務の経験をもち、キャンプ好きが高じてハングアウトに入社したとか。照明器具メーカーで得た知識と経験で、焚き火の炎と熱を利用するだけでなく、間接照明みたいに地面を照らせるようデザイン。焚き火の持つゆらぎ、演出性を最大限にいかした「komorebi」を作り上げました。しかも、間接照明のような美しくやさしい明かりを目指すため、脚は炎が映り込まないようあえてブラック塗装のスチールにしているそうです。

実用的でありながらキャンプサイトの演出もできる焚き火台「komorebi」。照明とインテリアのプロの知恵がぎっちり詰まっています。

>> ハングアウト

 

>> [連載]アウトドア銘品図鑑

<取材・文/大森弘恵

大森弘恵|フリーランスのライター、編集者。記事のテーマはアウトドア、旅行、ときどき料理。Twitter

 

 

 

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