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Apple製以上の機能を持つAndroid用のAirTag発見アプリ、学生が開発

Apple AirTag
 
AirTagを悪用したストーカー行為などの予防に向けた、業界全体での取り組みの必要性が提案されています。ドイツの大学院生が、Appleが提供するものより高機能な、AndroidユーザーがAirTagを発見できるアプリを開発・公開しています。

Appleはユーザー保護の強化を予告

2021年に発売されたAppleのAirTagは、「探す」ネットワークを活用してプライバシーを保護しながら持ち物の位置を検出できるアイテムですが、その位置検出性能の高さを悪用したストーカー行為窃盗などの犯罪が発生しているのも事実です。
 
Tileなどのアイテムトラッカーと比較すると、ユーザーに追跡を知らせる機能を持つAirTagは安全性に配慮されているとはいえ、AirTagの手軽さが悪用につながっている面もあります。
 
Appleは先日、AirTagや「探す」ネットワーク対応製品の安全性を高めるためのアップデートを行うことを予告し、ユーザー向けのサポート文書を公開しています。

業界を超えた取り組みが必要

ドメスティック・バイオレンスの根絶に取り組む団体の代表を務めるエリカ・オルセン氏は、Appleなど特定企業の取り組みでは効果は限定的だとして、同様のアイテムトラッカーを提供する各社が連携し、業界全体をあげて取り組むべきだ、と提言しています。
 
オルセン氏は、製品が悪用された事例を各社が共有し、悪用を防ぐための対策を開発することが重要であり効果的だ、と主張しています。

Apple提供を上回る機能のアプリを大学院生が開発

Appleは、AndroidユーザーでもAirTagによる追跡を検出できる「Tracker Detect」アプリを2021年12月に提供していますが、このアプリはバックグラウンドではAirTagを検出できない弱点があります。
 
ドイツのダルムシュタット工科大学でモバイルネットワークのセキュリティを研究する博士課程学生のアレクサンダー・ハインリッヒ氏らは、Android向け無料アプリ「AirGuard」を2021年9月に公開しています。
 

 
Appleよりも早く公開された「AirGuard」アプリは、バックグラウンドでもAirTagを検出できるのが最大の特徴です。
 
ハインリッヒ氏らの研究グループは、研究への参加に同意した「AirGuard」アプリユーザーの協力を得て、発見されたAirTagの信号の強さ、送信した通知の数などを、匿名化し位置情報を除去して収集した情報を用いて、AirTagが悪用される規模を測定する研究に活用しています。

 
 
Source:CNET, AirGuard/Google Play via 9to5Mac
(hato)

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